感情は交差する
ここは、神が拠点とする空間。
一人の少女が、とある機動兵器の前に立っていた。
その表情は、どこか淋しげで、切ない。
「レイティス」
そんな少女に後ろから声をかける少年がいた
「はい」
「本当にやるのかい?」
「・・・はい」
「そう・・・」
少年はどこか切なげな表情をしているようにも見えた。
しかし彼のそんな僅かな変化には気付かず、レイティスはそう言うと、自分の目の前にある「ソレ」を見つめた。
「これがあれば、私は必ず・・・」
そして、小さく「彼」を呟く
「ライクレット様・・・」
少女は、胸を抑える。
「私は、あなたのために・・・・」
この呟きは彼に届いただろうか。
少女は、彼の為に機動兵器に乗り込んだ。
[ 152/240 ]← →
INDEX
[しおりを挟む]