レイティス
―ナンバー0020、識別名称イサ。感情回路及び脳組織に異常。
―ナンバー0021、識別名称ジェラ。 神経に異常。
『以上２体の試作型・マシンナリーチルドレンは廃棄処分とする。』
彼女には、感情があった。彼女には、意識があった。
しかし、体は動かない。
故に廃棄処分となった。
姉のイサは、体は動くものの感情回路と脳に異常が見られるらしく、
自分が廃棄処分になる事など分かりもしないだろう。
『失敗作など要らない』
『必要なのは、完璧に作られた子供のみ』
創造主の言葉が頭の中に響く。
別にこうなりたくてこう生まれたわけじゃない。
処分されるために生まれたわけじゃない。
そして、生まれたくて生まれたわけでもない。
なのに･････
創造主は、私達を生まれてきてはいけないような物を見る目で。
汚い物を見るかのように。
私達を生かす事なんて全く考えようともしなかった。
起動直後、起動して５分もしない内に、創造主は私達を見放した。
冷たく瞳、冷え切った言葉で
『廃棄』
『処分』
投げ捨てられた。
使われる事も。
動くことも。
生きる事も。
許されなかった――――
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