レイティスは、瞼を閉じながらゆっくりと話していた。
落ち着いたレイティスとは逆にアイリスは戸惑いを隠せない。
「処分?!・・・でも私はちゃんと生きてる!・・・・生きてるよっ!?」
「それはライクレット様のおかげ・・・・」
「神様の・・・?」
「ええ、無残にも廃棄された私達を見たライクレット様は、私達の事を可哀想に思ってくれたのね。
そして、欠陥した部分を修復し新たな命を与えてくれた」
「っ・・・そんな・・・・」
「だから、私達が今ここに居られるのはライクレット様のおかげ。
そして、私達に与えられた任務は、人間達の監視と環境の監視」
「それって…!?」
「かつての誰かと同じ?とでも言いたい?」
アイリスは、そんなレイティスの質問に黙りこんだ。
そんな姉の事など、構わずレイティスは話し続けた。
「それは間違って居ないわ」
「え?」
見透かされたように言うレイティスに、アイリスは、耳を疑った。
ウルズは、窓の外を見た。
そして、ゆっくりと話しだす。
「あの時。初めて会っとき懐かしいような不思議な感覚に襲われたんだ。
その時は何かわからなかった。だけど、アンサズの話を聞いてようやく理解したよ」
ウルズはそっと、目を閉じ続きの言葉を口にした。
アイリスは、レイティスに問いただしていた。
妹の言っている事が全くわからない。
いや、分かりかけているけれど確信が持てない
「どういう事なの、レイティスっ、間違ってないって・・・・!」
「私達の最初に開発された目的は、人間に成り代わり地球を支配する事。」
「!!」
「その為に、必要だったのが人間の監視、地球の監視、再生・・・」
「…!」
「…私達は、試作型マシンナリーチルドレンよ」
「ああっ・・・・!」
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