人形の真実 
アンサズとスリサズが食堂で何かを話していた
2人の手には飲みかけのジュースが握られていた。

「どうしたんだよ、そんな顔して?」

「あのさ、前にアイリスとレイティスが誰かに似てるって話したよねぇ?」

「そういえば、言ってたな。」

「どうしても、気になりだしちゃって調べたんだよ。そしたら・・・・・」



ここは、神々が拠点とするとある空間。
そこに存在する1つの閉鎖された空間にアイリスは閉じ込められていた
暗くて、冷たくて、何もないそんな空間で彼女は1人膝を抱えていた。
そんな時誰かの声が彼女に話しかける。

「姉さん・・・・」

無音の空間にレイティスの声が響いた

「レイ・・・・ティス?」

アイリスは涙で滲んだ顔をあげた。

「・・・姉さんは・・・、やっぱりわからない?」

「わから、ない…?何を…?」

「私達の存在・・・。私達の昔の姿」

「昔・・・の姿・・・・?」


アンサズが神妙な面持ちで話出すと、スリサズは自分の耳を疑った。

「それ・・・ウルズには話したのか?」

「まださ。さすがに今のウルズに余計な心配かけちゃいけないと思ってね。」

「け、けど、それが本当だとしたら・・・・!」

スリサズはアンサズの話した言葉に驚きを隠せなかった。


アイリスは、レイティスの言っている意味が理解できなかった。

昔の自分の姿とは?

わからないとは?

しかし、アイリスにも分かっていることがあった。

それは、自分は神と名乗る少年に作られた存在であるということ。


「やっぱりわからないのね・・・・。いや、もしかしたら消されたのかもしれない」

「なに・・・?」

「わからないなら、教えてあげる。・・・・私達の事を」



[ 144/240 ]

 

INDEX

[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -