「きゃっぁ…!」

「アイリスッッ!!」

ウルズがアイリスの名前を叫ぶ。
そして、シャイルを追いかけるが、ライクレットの手により発生した
フィールドに遮られてしまう。

「アイリス・・・ッ!アイリスを返せ・・・!」

シャイルの乗る、アフロディの手の中でアイリスはそんなウルズを見つめていた。
そして涙が溢れ、彼の名前を

「ウルズさん・・・!」

「アイリス…ッ!
大丈夫だ、必ず、今助けるからッッ!!」

そう言ってベルゲルミルでフィールドを破壊を試みる。
でも、そのフィールドは壊れない。

アイリスの為に必死になるウルズに、彼女の瞳からは涙が滝のように溢れ出した。
そんなアイリスを横目に、ライクレットは必死にあがくウルズを嘲笑う。

「ふ、そんな事知った事ではないよ。
さぁ、シャイル・・・、そろそろ帰ろうか」

「はい…」

シャイルが空間を開く。
そんな状況でライクレットが一言呟いた。

「…さて、そろそろ来る頃かな」

その言葉と共に、空間がゆがんだ。
それはシャイルが開けた物とは別の歪み。
空に大きな空間の穴が開き、そこから堕天使のような黒い機体が舞い降りる。

「・・・・シュヴァルツ、速い到着だね」

シュヴァルツが、無言で剣を取り出しライクレットに襲い掛かる。
すると、シュヴァルツはライクレットの周りを覆うフィールドに阻まれる。

「シュヴァルツ・・・、君はあの世界で僕に手も足も出なかったくせに。
まだ僕に歯向かうのかい?」

「…黙れッ!
我が身が例え朽ちようと、貴様だけは…ッッ!」

そんなシュヴァルツに、ライクレットは溜息をついた。
しかし、それは余裕の証。

「はぁ、本当に懲りないんだなぁ。
全く、君は本当に愚か者だよ、シュヴァルツ、いや…」

その後ライクレットの発した言葉に、ウルズ達は言葉を失った。
そしてリズナの感じ取っていたものの正体が明らかになる。

「…リズナ・アイカワ」

「!?」

「今なんて・・・?」

確かに、ライクレットは言った。
シュヴァルツの事を、リズナ・アイカワと


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