帰る?
帰るって何処に…?
私の、いる場所は…ここなのに…?
私は…ワタシハ・・・ダレ?
そんな勝手なライクレットの言葉を聞いていたウルズがついに口を開いた。
「勝手な事ばかり言わないでくれ」
その声は、強く響きその場に浸透する。
そんな彼を気に入らないライクレットは直ぐに反論を起こす。
「異質物・・・、僕は勝手なことなど言っていないよ。
彼女達は僕の創作品だ。最後は僕の元に帰る、当然の事だよ」
そんなライクレットの反論に、アンサズが言葉をつき返す。
「なにを言ってるんだい?彼女は僕らの船の艦長なんだよ?
無理矢理連れて行こうったってそうはいかないよ?」
それに、続くスリサズ。
ベルゲルミルの手を伸ばし、レイティスを呼んだ。
「そうだよ!レイティスも帰ってこい!」
その言葉に、レイティスが少し戸惑った。
そして思わず声を出してしまう。
「・・・・あんた達・・・・」
その様子を見逃さなかったライクレットがすぐさま、レイティスに声をかける
「どうしたんだい、レイティス?」
「!・・・いえ、なんでもありません」
ライクレットは分かっていた。
レイティスが少し動揺したことに。
しかしそれでも何も言わずにこりとして、シャイルに命令をした。
「そうか、なら良いよ
シャイル、無理矢理でもアイリスを連れて帰るんだ」
「わかりました」
そう言うと、シャイルがイクズスの操縦席に突っ込み、大きな穴を開けた。
爆風が巻き起こり一体何がおきたのか良く確認できない。
そんな状態で、ウルズがアイリスの名前を叫んだ。
しかし、そんな叫びは空しくアイリスを無理矢理捕らえるシャイル。
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