「ライト、逃げろ!」

ウルズの声がその場に響いた。
しかし、その後の光景にその場に居た全員が口を閉ざす。

誰が、想像できるだろう。
ライトの口から出た言葉を

ライトがゆっくりと口を開いた。

「ご苦労だったね。シャイル」

「いえ、とんでもありません、ライクレット様・・・」

その言葉に、ウルズ達が凍りつく。

「なんだって・・・?」

「ら、ライトさんが・・・ライクレット・・・・?」

ウルズとアイリスが思わず口にする。
すると、ライクレットが、イクズスの方を振り向く。

「ははは、君達、気づかなかったのかい?」

すると、アイリスがライト・・・ライクレットに語りかける。

「そんな・・・・」

アイリスが一言そう言って、続ける。
それはとても動揺している声だ

「だって、あ、あんなに女神達を恨んでたじゃないですか!
なのに・・・どうして・・・・!?」

「そんなの、芝居に決まってるだろ・・・?」

冷たい口調だった。
とても、あの優しそうな少年からは想像できない。
そんな冷たく冷え切った声。

「!! そんな・・・全部お芝居だったんですか・・・?」

「君達と過ごした時間は、悪いものじゃなかったよ。
人間として、世界を見るのも大切な事だからね」

そんな言葉を聴いたスリサズが

「騙していたのか!?」

「そうだね。・・・・でも、僕の正体に気づいていないのは
君達だけだったよ」

「どういうことだ!?」

スリサズが驚き、ライティスの顔がにやけた。

「そうだよね?レイティス・・・・?」

ライクレットの口から飛び出た名前に、その場に居た全員が繰り返した。

「レイティス!?」

すると、レイティスが甲板に上がり、姿を見せる。

「はい、ライクレット様・・・」

そう言う、彼女に双子の姉であるアイリスは恐らく一番信じられないだろう。


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