「時空転移?」

「ええ。
あなたが倒れた後
メイガスはblackboxの力を解放したの」

「それで起きたのが、
時空転移だと?」

「そうよ。
私達は自分のいた時間に戻り…
そこで・・・」

「メイガスを倒した…か」

「その通り」

「じゃあ、何故君は此処にいる?」

「それは…」

少女は手を組み、窓の外を見やる。

「何故また…
ここに来てしまったか
判らないのよね」

「解らない?」

「私はここに来る前。
自分のいた時代のある遺跡で鳥、ビーストと抗戦していた。
そしたら急に…
光に巻き込まれて…」

「遺跡…?」

ウルズは老婆の言葉を思い出す。

「その遺跡っていうのが
不思議な遺跡でね。
季節関係なく花が咲いてるのよ。
いつもお花畑状態。」

「あの女が言っていた話と
一致しているな・・・」

「あの女?
もしかしてヨシマさんの事?」

ウルズはその問を無視し話を続けた。

「草木が昼夜季節関係なく咲く
遺跡があると聴いた。
恐らく君の言っている遺跡と
同じ物だろう」

少女は自分がやって来た方角を観る。

「なるほどね。
あの遺跡が時間を超える力を
持っていた・・・ってわけか」

ウルズも人を凌駕する瞳で
遺跡を見つめた。
美しく咲き乱れる花や木がそよ風に吹かれている。

「でも、何故急に発動したんだろ。
…あぁ
また大変なことになった…」

少女は溜息交じりにそう言うが、そんな少女に冷たく言い放つ

「さあね
僕の知った事じゃないよ」

そして少女は気づいたように言葉を続けた。

「あ、そういあもう2人は?」

「もう2人?」

スリサズ、アンサズ…

あの2人は僕より
先に旧人類に挑み敗れた・・・
少し前の僕なら
気になるはずなかったのに

あの2人は
どうしたんだろうか・・・・・

「ちょっと、大丈夫?
なんかぼけっとしてたけど」

「…何でもない。
あの2人の事は知らない」

「知らないって
生死も分からないの?」

『生』と『死』


生きているのか?あの2人は?

「・・・・解らない」
 
少女は何かを考えている様子だ。

何故この女が頭を抱えるのか
僕にはさっぱり理解が出来なかった
けど、後々理解する事になる。


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