「えーっと、あ!そうだ、何か食べます?」
「そうだね、コーヒー貰おうかな」
「わかりましたっ、買ってきますっ」
「ありがとう」
そう言うとアイリスは、アンサズ達の居るほうに近づいてくる。
すると、3人は慌てて物陰に身を潜めた。
アイリスがコーヒーを買い戻っていくのと同時に3人はまた物陰から顔を出す。
「お待たせです。コーヒーですっ」
「ありがとう」
「あ、その、と、ところで、ウルズさん。お聞きしたい事があるんですが・・・」
「聞きたいこと?」
「は、はい」
「何かな?」
物陰の3人はこの話の流れに。
「もうフィナーレかい?僕はもっと観察していたかったんだけどねぇ…」
「告白するみたいね。一番観察しがいがあるところなんじゃない?」
「なんでお前達はそんなに冷静にこの状況を見てるんだ!?
こういうのは見ちゃいけないものだろ!?普通は!」
どうやら、この中でこういう状況で一番まともな反応ができるのはスリサズらしい。
「あの・・その・・・」
「?」
「ウ、ウルズさんって・・・・」
アイリスの言いかけた言葉に物陰の3人も、大盛り上がりだ。
「面白い反応してくれるじゃないか?
こういう恥ずかしがってくれると観察のしがいもあるってもんだよねぇ」
「初々しい反応ね。こういうの純粋で良いと思うわ」
「ウルズはどう断るかも見物だね」
「断る前提の観察なのか、アンサズ!?」
思わずスリサズが突っ込んでしまった。
「あの・・・」
「アイリス、少し体温が上昇している。風邪でも引いたんじゃないかい?」
「えっ!あ、違うんです、これは!」
「違う?」
「・・・ウルズさん」
アイリスが深呼吸する。
「ウルズさんって好きな人いるんですかっ!?」
物陰の3人、この告白にも動じない
普通は興奮するのだろうが、3人の性格からしてそういう反応ではないらしい。
「やっと聞いたみたいだねぇ?賭けるかい?リズナ」
「あら、こんな純粋な会話を賭け事に使うつもりなの?
でも、良いわ。あなたは断る派なのよね?じゃあ、私はokに賭けることにする」
「純粋に応援できないなら見るのやめるのが普通なんじゃないのか?」
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