ウルズ達は、
女神達と大量の機動兵器と対峙していた。

「お前は、この間の…・!」

ウィンドを見てスリサズが叫ぶ。

「あ〜ら
異質物が何かほざいてるわ〜?」

「お前は…許さないッ!」

スリサズはそう言うと、突進して行く。

「ふん!何よ!」

ウィンドはそれに
応戦しスリサズとの格闘戦が始まる。

「ヘッ!ウィンドも楽しみ始めたかァ。
じゃあアタシらもォォォ
楽しむとしようじゃないのよォ!」

そう言うと、
アースラは大型大砲をウルズとアンサズに
向けて放った。

その様子を、
イクズスの操縦席からライトが見ていた。
ライトが泣きそうな顔でウィンドを見つめる。
そんなライトに気づき、アイリスが声をかける

「ライトさん大丈夫ですか?」

「…が」

小さくライクレットが何かを言う。

「ライトさん…?」

「アイツが…、街を…」

ライトの顔が、憎しみに満ちる。
さっきまであんなに優しかった顔が、まるで別人かのようだった。
おそらくアイリスの不安はこれだったのだろう。

おそらく誰もがそうだ。
大切な物を奪った者が目の前に現れたら、誰もがこうなるだろう

「アイツが、父さんや母さんを!!!!」

そういうと、ライトはオペレーターの座る場所へ走り
マイクを奪い、通信を入れた

「みなさん!!」

「…この声…ライトか!?」

急に通信機から流れた声に、
スリサズが思わず声に出す。

「お願いします!アイツを…
アイツを殺してください!!!」

「!?」

通信機から流れたライトの殺せという発言に
皆が凍りつく。
あんなに優しかった少年が、
とてもそんな事言うような子には
見えなかった彼が顔を鬼のようにして、
女神を殺せと言っているのだから。

彼の憎しみは、酷く恐ろしいほどに深いのだろう。

エアーズピクシー達を相手にしていたリズナが、
ライトの発言に最初に反応した

「ライト君。落ち着いて」

「でも!!」

「女神は必ず倒す。だから、落ち着いて。
憎しみからは何も生まれないわ」

「でも、僕はアイツに故郷を奪われたんです!!!」

そんな会話を見ていたウルズが

「そうだね。…憎しみからは何も生まれない」

「だけど!!」

ライトは涙ぐみながら、

「僕はアイツが憎いんですッ!!」

「…女神は必ず倒す。
君はそこで待っているんだ」

ウルズはそういって通信をきった。
他のメンバーも通信を切る。

「待ってくださ…!」

ライトはその後、その場で塞ぎ込み泣き崩れた。
その場にいたクルーが彼を慰める。

アイリスはそんな彼の様子を見て、クルー達に命令を出す。

「皆さん、ウルズさん達を全力で援護します!
ライトさんの為にも!私たちは彼女らを倒します!」


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