リズナは心の中でそう呟きイクズスに戻った
完全に治りきっていない体で力を使ったため傷が開いてしまったようだが
彼女はいつもように元気に笑っていた。

「全く、リズナも無理をする!
あんな体ででてくるなんて!!」

スリサズが病室の前で、2人に言う。

「しかし、あんな力を覚醒させるとはねぇ。
人間っていうのは凄いもんだよ」

アンサズが感心したようにいうと、ウルズが

「ああ、全くだね。
そのおかげでまた寝込んでしまっているが…」

そう言うとウルズが、リズナの寝ているほうを見る

「でも、また少し人間というものが分かった気がするよ…」

「どういうことだよ?」

スリサズが不思議そうな顔をする。

「さあね。
さぁ、ベルゲルミルの調整に行こうか」

「なんだよ。それ!一体どういうことなんだ!?」

ウルズ達が去ると、その様子を見ていた何者かが、
ある人物に連絡を入れる。

「やぁ、報告待っていたよ。…ふーん、そう。
イレギュラーが“あの力”を?」

そして、少年が言う。

「ううん、いいよ。
これも想定内だ、いずれそうなると思ってたしね。
じゃあ次の報告待っているね」

そう言うと、少年は通信を切り笑って見せた。


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