それはまるで、翼を広げた天使
大いなる力を授かった聖なる騎士。

「これは…!?」

ウルズ達が目にしたものは、
光に包まれ形態を変化させパワーアップしたヴァルキュリアの姿。
そう、トップクラスの魔動機だけが持てるシステム、
クラスチェンジシステムだった

「…シュヴァルツ…。
あなたは言っていたわね、
私は自分の力を使おうとしないと。」

シュヴァルツが切りかかる。

「そんな事した所で…!!
何もできないのは変りないんだよッッ!!」

ヴァルキュリア・パラディンは、剣でその攻撃を受け止める。

「もう、私は迷わない。
…自分の出せる全てを使って
私は…この世界を守る!!」

「何もできない分際で…!!」

激しい淡い光と黒い光がぶつかり合う。
それを見ていたウルズは

「リズナ、君は…?」

「…今回はここで引き上げてあげる・・!
次はもう容赦しない…!!」

シュヴァルツが撤退して行くと、リズナのヴァルキュリアが元の姿に戻る。

「リズナ…!」

ウルズはリズナに駆け寄る。

「ウルズ…大丈夫?」

「君こそ、大丈夫なのか!?」

「ええ、全く持って問題なしよ!」

そう言ってにこりを笑うリズナ。

―…全く、この子の守護精霊は本当に物好きね…
こんな迷ってばかりの私をずっと、加護してくれるなんて。
でも、ありがとう。守護精霊さん?


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