「リズナ、大丈夫かい?」
「え、ええ…」
―本当に心配してくれているんだ…。
…私はまだ心の中のどこかで信じ切れなかった。
…もう、この子はあの時のあの子じゃない…
「ウルズ…ありがとう」
その時だった。
イクズスが大きく揺れる。
「うあっ…っ」
「リズナ、大丈夫か!?」
「ええ。これは敵襲!?」
「だろうね、僕は出る
君はここで大人しくてるんだ」
「…」
そう言うとウルズは出撃のため愛機の所へ向う。
アイリスも指示のため、病室を出ていった。
そんな2人の姿を見つめながらリズナは
「…私は…もう…」
小さくそうつぶやき、彼女は医療機器を外し部屋を出て行った。
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