「ここまで来れば動けないっしょ!?ウルズやっちゃおう!」

アスミがそう言って、攻撃用の杖を援護用のハープへ変形させた。
ウルズも、浅瀬に迷い込んだ巨大サメにターゲットを合わせた。
だが、何か様子がおかしい。
浅瀬に迷い込んでは身動きは出来ないはず。

「これは…」

ウルズが言った瞬間だ。
巨大サメはウルズ目掛け飛び掛ってきた。
それを避けると、サメは砂地へと飛び出てしまった。

「ばっかだなぁ。そこじゃ全然動けなくなっちゃう所か、水がないから自滅だよ」

アスミはそう言うがウルズの意見は違っていた

「いや、このビーストはもしかすると…」

「え?どう言う事?」

ウルズの推測が正しければ、このサメ…。

「おい、見ろ、こいつ陸地でも動いてるぞ!?」

スリサズが驚いたように言う、そしてアンサズも感心したように

「へぇ、突然変異は伊達じゃなさそうだねぇ?陸地でも、動けるなんてさ」

そう、ウルズの推測とは浅瀬に迷い込んだ時のサメの動きで判断できた。
こんな巨体で浅瀬ではろくに水に浸かってはいられないはずだった。
にも関わらずこのサメは浅瀬で、悠々と泳いでいた。
そんな状況からウルズは、このサメは水がなくても生活できるのはでないかと判断を下していた。

水中に居る時よりは、機動力は格段に下がっているが陸地に上がっても体をくねらせ動き回り平気な顔をしているサメに

「うそでしょ、水の中戻ろうともしないよ!?」

アスミも驚いているようだった。
だが機動力は明らかに下がっている。
止めをさすなら今だ。

「今なら簡単に駆除できる。排除する」

ウルズは、サメの頭部に数発フォトンライフルを撃ち込んだ。
一発目はサメも痛がっていたが連続に撃ち込まれる銃撃にサメはぴくりとも動かなくなった。

「やった〜!排除成功だねっ!」

アスミは、ウルズにVサインして見せる。
アンサズとスリサズは、サメの遺体に近づきまじまじと観察を開始していた。
ウルズは、ファレグに連絡を入れ、任務が終わった事を報告した。

「そうか、やはりビーストだったか…。それにしても陸地でも動けるとはな…こいつらの突然変異には毎回恐れ入るな」

ファレグが、ウルズからの報告に溜息を付いた。
そして

「すまんが、そいつの死体を持ち帰ってきてもらえんか?解析班に依頼する」

「了解したよ」

ウルズは、ファレグとの通信を切り巨大サメを持ち帰り、解析班が解析を開始した。


[79/110 ]

 

Original Top

[しおりを挟む]




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -