「あ。みんな、調度試合終わった所なんだね」
いつになくテンションの低いアスミにリズナは尋ねた。
「アスミ、その手に持ってるのは?」
アスミは、データをリズナに手渡した。
するとアスミは、重たい口を開いた。
「やっぱりあの人造人間中田さんだって…
身元とか調べたら証拠とか出てきて…」
先日分かったデータよりもより詳しい物がその中に記されていた
「わざと継ぎ接ぎを残して作っている理由は分からないか」
「イーグレット長男によれば、あの起動兵器に乗っていたのも人造人間だそうだ」
「あの、セルシリアの連中ね…。でも、あいつらも継ぎ接ぎだらけなのかしら?」
「分からんな。…しかし口ぶりからして高度な知能と能力を持っているのは間違いないだろう」
リズナは、ふむと言った様子でデータを閲覧する。
そんな所に、ウルズがスリサズとアンサズを連れてやってきた。
どうやら別の場所で試合を見ていたらしい。
「見事な試合だったよ」
ウルズがそう言って、ファレグ達に話かけるとファレグは
「ああ。俺らもなかなか良い試合だと思っていた所だ」
「でも、この魔動機で本当にS級に対抗できるのかしら。
A級でS級に対抗する為に作られた機体らしいけれど」
リズナは、少し不審げに玉露月牙の事を思い出した。
ファレグはそんな彼女に
「心配しなくても大丈夫だろう。
PTやMSよりのマシンらしいからな。
お前だって前回の戦争でPTやMSが魔動機に対抗していたのを見ただろう?」
「ええ、でも腐っても魔動機だからね…」
リズナは、そんな風に言うとソールフリューゲルを見上げるのだった。
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