第19話 決意、過去の記憶
一人の少女は、夜空を眺めていた。
その直ぐ後ろから少年が現れる。
「姉さん…」
「日向…」
2人は隣りに座りあった。
夜空は美しく、星は煌いている。
しかし2人の表情は何処か寂しげだった。
「ケイパブルチルドレン、絶対倒そうね」
「うん、そしたらきっと私達も認められるかもしれないもの…」
「そうだよ、母さんや父さん達の所にだって帰れるかもしれない」
「うん…」
「それに心配しないで。姉さん。
姉さんの事悪く言うヤツは僕が全部倒してあげるから」
「日向、そんな無理しないでいいよ…
私全然大丈夫だから…」
「違うよ。僕が大丈夫じゃないんだ。
姉さんは僕が守る、絶対に…」
そう言って、日向は姉美影の手を包み込んだ。
美影も日向の手を包みそうして、また夜空を見上げた。
[73/110 ]
← →
Original Top
[しおりを挟む]