「全く次から次へとキリがありませんね!」

ワカバはナックルで1匹ずつ張り倒していくが一向に減る気配がなかった。
そしてそんな中ようやく親ビーストが動き出す。

「お母さん犬さんもついに戦う気になったみたいですね」

ワカバはそう言うと、親ビーストを警戒した。
親ビーストは物凄いスピードでノームに襲いかかるが、
ノームの特殊能力アースフィールドで防いでみせる。

「ノームを甘く見ないで下さいね。防御力なら他のS級にだって引けは取りません」

余裕たっぷりだった。

「それにここは山奥、それも森の中」

その言葉と同時に地面が盛り上がった。
そして飛び切りの笑顔で。

「S級大地の魔動機を舐めないで下さい」

ワカバの飛び切りの笑顔と同時に地面の下から植物の根が飛び出した。
森の中の為、木の根は数えきれないほどありそれは子ビーストの数など比較にならなかった。
そして植物の根で全ビーストを掌握し、身動きが取れなくなったビースト達に
ノームの得意技ワイルドエンドを放ち、ビーストの大群をたった1機で片付けてしまったのだった。

「ふう…、これで任務完了…でしょうか?
あ、でもオスとメスが居る筈ですよね…どこにいるんでしょう」

そんな事を思っていると、ヴァルキュリアが上空から到着する。

「…なんだ、急いできたのにずいぶん余裕だったみたいね?」

戦いの後を眺めて、リズナがほっとする。
そんなリズナにワカバは笑顔で

「砂漠や、森の中は得意な場所ですから♪」


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