「アスミの言う通りだぜ!
お前らの恨みはリズナ殺しただけで解決する事なのかよ!?
もっと別な所に解決策があるんじゃねえのか!?」

「黙れ、黙れ!
僕らはケイパブルチルドレンを殺すんだ、全部、全員!
そしたら、きっと楽になれる、絶対、絶対!」

「んなわけねえだろ!ちったあ、目覚ましやがれぇぇぇ!!」

イフリートは、拳に炎を纏わせシャドウの顔面を一発殴りつけた。

「ぐあッッぁ!よ、よくも…!邪魔をするなら、君も殺すまでだよ!!」


5機の魔動機が激戦を繰り返す最中とある病院では1人の少年は何者かの声に苦しんでいた。

−誰だよ、お前。何なんだよ…!!

『汝、苦しみから解放される術は何か知っているか?』

−知るかよ、そんな事…

『それは、誰かの意思に、自らも便乗する事…』

−何だよ、ソレ。自分の意思を持たないで良いって事かよ

『自らの意思を貫く事は、何よりも辛く、苦しい事…。
そしてそれには、始まりが要る…』

−わけわかんねえよ…!何なんだよ、お前…!

『意志を持つ為の始まり…。それは、いつの時も、壁は大きく崩れ易きもの…』

−意志を持つ為の始まり…?

『汝、その壁の崩れ易さを知って居るか?』

少年はその問いで目を覚ました。
隣りのベッドでニュースを見ている患者から、
今セルシリアの侵攻があり友人であるケンタが戦っている事を聞かされた。

「ケンタが、また戦ってんのか…?あいつ…、ホント馬鹿だぜ…」

大地は、ケンタが戦っている方角を見つめ、思うのだった。

−ケンタ、無事で居ろよな…


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