「…捉えたわ…!」

「!?」

ヴァルキュリアの攻撃が、シャドウに直撃する。

「ぐあ…ッ!」

シャドウはヴァルキュリアの攻撃により、
ミスティック使用を中断され闇のフィールドは消滅する。

「アイカワ、無事か!?」

闇のフィールドが消滅した事により、外にいたファレグがリズナへ通信を開いた。

「ファレグ、あなたこそ大丈夫だったの?」

「ああ、俺の方は問題ない。
攻撃は通じないが…、向こうは隙が多い。
攻撃を避けるくらいらいは容易いさ」

「さすがね。
所でシャドウのフィールドにあなたは飲まれなかったの?」

「まあな。しかし、お前が飲み込まれた時は冷や汗物だったぞ?」

そんな2人の余裕な会話に、立ち上がったシャドウの操縦者呟いた。

「…また、これか…」

その様子を見たシルフィーのパイロット。
彼女の様子もどこかおかしくなる。

「…日向…。これ、本当?」

シルフィーに乗る少女が発する。
そしてそれに答える日向と言うシャドウに乗る少年。

「うん…。またこいつらが僕らの邪魔をするんだよ、姉さん…」

そんな意味不明な会話にファレグがリズナに訊ねた。

「…あのフィールドの中で何があった?」

「…シャドウが闇と一体化してね…。
姿が見えないものだからあの子の心を見て行動を先読みしたのよ」

そんなことを淡々と言うリズナにファレグは

「その能力は滅多に使わないんじゃなかったのか?」

「躊躇えば負ける状況なら使うしかないでしょう?
…それに行動しか読む気はなかったわよ。」

リズナはそう言って目の前でぶつぶつ呟くシャドウを見つめた

「…私には…あんな深い闇を抱えたあの子の心に足を踏み入れる勇気はないわ」

いつもの彼女とはまるで違いそれはどこか儚げで
そんなリズナにファレグは何を喋って良いか判らなかった。
一方シャドウとシルフィーは、憎悪と憎しみを露にしていた。

「…やっぱりそうだ…。アレだよ、アイツ…」

「そう、また私達を苦しめるの…」

そして2人は、同時にこう呟いた。

『ケイパブルチルドレン…ッッ!』

リズナは2人が発したその言葉に耳を疑った。

「何ですって?」

しかし、彼女が彼らに何かを尋ねる暇もなく2人はリズナに猛攻を仕掛ける。

「僕らはッッ!お前達、ケイパブルトルドレンのせいでッッ!!」

シャドウによる攻撃をヴァルキュリアは受け止めるが
シルフィーによる援護攻撃により、守りに徹するざる負えない状況だった。

「そう…、私達は、お前達のせいで…
酷く、苦しみ…辛い思いをしてきた…!
お前のようなものがいなければ…私達は…!」

「アイカワッ!」

ファレグが、援護に入ろうとした瞬間だった。


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