リズナとファレグは市街地D地区に出現したといわれる敵機の迎撃に向かっていった。
ファレグはレーダーで相手の場所を確認しリズナに言う。

「アイカワ、そろそろ見えるはずだ。気を抜くなよ」

「私がいつ気を抜いたって言うのよ?」

「全く相変わらずの余裕だな」

「まあね。
歴戦の戦士はこんくらいじゃないと、頼りにならないっしょ?」

「自分でよく言うな、ほら見えるぞ!
気を引き締めろよ」

「了解!」

リズナはそう言って敵機を確認する。
そして、思わずヴァルキュリアの足を止めた。
そんなファレグも、目の前の敵を確認して言う

「…アイカワ、俺はお前の援護に回る。
…と言ってもあまり役にはたたんだろうがな」

そう言うと、インペトゥス・ウエンティーのライフルを構えた。
その言葉にリズナも素直に

「…でしょうね」

と言うのだった。
そしてリズナは目の前の敵を見て

「…S級魔動機、シルフィーバタフリーとシャドウルシファー…」

目の前で今にも自分に襲い掛かってきそうな2機にリズナはそう呟いた。

シルフィーバタフリーとシャドウルシファーとは魔動機奪取事件で奪われた、2体だ
シルフィーと、シャドウの守護精霊は対を成す、
陽の始まり、陰の始まりを守護に持つ為この2機は二つセットで開発を進められていた。
そして完成してからも同じ場所に収納されて居た為、
何者かによって起こされたテロによりこの2機は奪取されることになったのだ。

「…ファレグ援護頼んだわよ」

「ああ、分かってるさ。」

そう言って、リズナは光の玉、シャイニング・レイを召喚する。
その行動に相手も臨戦態勢をとった。

「…ここで奪還させてもらうわよ!」

ヴァルキュリア、光の玉と一斉射撃させた。
シルフィーは、素早い攻撃でそれを避け、
シャドウは全ての光線を手にした武器シャドウサイズで弾いてみせた。

「アイカワ、くるぞ!」

シルファーが、猛スピードでヴァルキュリアに突進し、
扇状の武器『風来の扇』で接近戦を挑んできた。
ヴァルキュリアは、それを避けるが
S級魔動機中最高の機動性を持つシルフィーに追いつかれそうになる。

−…早い…ッ!

シルフィーがヴァルキュリアに猛攻をかける中、
ファレグはそれを助けに回ろうとするがシャドウがそれを阻む。


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