第14話 闇夜に風は吹き荒れし
アスミ、ワカバ、ケンタは市街地B地区に、侵攻してきた帝国と戦闘していた。
イーグレットはC地区の侵攻を食い止めている。
「もうこの国、どーなってんの!
次から次へといっぱいでてきて!」
アスミがそう言いながら一体の起動兵器を打ち落とした
ケンタも炎を召喚して敵を倒し、そんなこんなでこの地区の侵攻を食い止めた3人は、
自分達が撃墜した起動兵器を調べていた。
「…やっぱ人造人間か」
ケンタがコクピットの中を確認した後に言う。
その操縦席に座るパイロットは、首から上こそは人と変わらない容姿だが
首から下は、継ぎ接ぎと機械の部分がむき出しになっていた。
人造人間の事は素人同然の知識しかないケンタでも、
ひと目で判るほどその人造人間は歪で不完全なものとわかった。
それを見た、ワカバは携帯端末で情報を記入している。
アスミもケンタの横から顔を出し、敵機のコクピットを確認する。
「…」
アスミはそのコクピットに乗る人造人間を見て無言だった。
「…おい、アスミどうしたよ?急に黙り込んでよ」
黙り込んで大人しくなったアスミに、ケンタは聞いた。
いつもならもっと騒がしい彼女がそのコクピットを見て
黙り込んだことにケンタは不思議に思ったのだ。
「…」
黙ったままだ。
「アスミさん…?」
ワカバも不思議に思って聞くと、アスミがようやく口を開いた。
「…この人知ってる」
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