第12話 狂気と正気

ケンタ、リズナ、アスミ、ワカバはとある病院にきていた。
ケンタが先頭に立ち病室の扉を開けた。

「よっ、大地元気かー?」

ケンタは威勢の良い声で、扉を開けると同時に
病室の患者に声をかけた。

「ケンタっ!おれは入院してんだぞ!
元気なわけあるかよっ!」

「っても、もう数日後には退院予定だろ?
それじゃあ元気とかわんねーじゃん」

「そりゃそうだけどよ…」

そう言うと、ケンタの後ろにいる女の子たちに気付き

「相変わらずハーレム状態だな、お前」

「はぁ?こんなのに囲まれてても嬉しくねーよ。
こいつら全く可愛げないんだぜ?ガサツで本当に…」

その台詞にアスミは

「なにそれー、そんな事ないつーの!」

ワカバも苦笑いしながら

「た、確かに、まあそう言うところもあるかもしれませんが…」

そんな3人をリズナが見て

「ケンタ、後でちょっと話あるから。
あ、大地くん、もう少しで退院だってね、おめでとう」

そんなリズナに

「あ、ありがとーッス。皆さんもすみません。
ケンタ、お前皆さん付合わせたらわりぃーだろ!」

「いいんだよ、今日こいつらどうせ暇なんだぜ?
それに、大勢い居た方が楽しいじゃんか♪」

「そら、…まあな。ってここは病院だぞ!」

そんなテンションに大地は、溜息をつき

「全く本当に相変わらずだよ、お前は」

そんな会話をいていると、扉から誰かが入室してくる

「賑やかだと思ったら、ケンタ君たち来てたんだね
いつもありがとう」

そう言って入室してきたのは、空だった。

「あ、検診か何かの時間です?
でしたら…」

リズナが気を遣うと空はにこりと笑いながら

「いや、今は個人的に弟を見にきただけだから
気にしないで構わないよ」

「そうですか、すみません」

リズナと空が会話をして入る最中。
大地に異変が起きる

「大地、どうした!?大丈夫かよ、オイ!」

ケンタのいきなり焦る声。
リズナが大地の方を確認し、空が大地の方へ走っていく。

「大地!?大丈夫かい!?」

「…に、にいちゃんか…。またあの声が…」

大地がそう言うと空は、どこか真剣なまなざしを見せ大地を落ち着かせる。
そんな様子に、何がなんだかわからない他の4人。
リズナは空が退室する際彼の様子を確認する事にした。


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