インペトゥス・ウエンティーが風を利用した攻撃を繰り出す。
それを見たパールが

「そんなの効かないよっ!無能なおにーちゃんッ!」

「それはどうかな。」

「なにッ!?」

インペトゥス・ウエンティーが作り出した竜巻の後ろから現れたのは

「水!?」


それはウンディーネがアクアサマナーで召喚した水だった。
その水を間一発で避けると、パールは舌打ちする。

「みんな、今日は帰るよ!」

パールが率いる部隊は彼女の号令に引き上げていく。
リズナと戦闘していたマシンも半分破壊された状態で撤退したのだが

彼女が止めを刺し損ねた事で、ある者たちに存在を知られてしまう。








パールは、戻るとムスっとしていた。
その場へ、彼女らの創造主であるピッド・シルクロードがやってくる。

「どうした、パール」

「あ、マスター。ちょーむかつくんですよ」

パールが愚痴を零す。

「問題ない。お前はよくやった。
ところで戦闘データを見せろ」

「これでーす、マスター!」

そのデータを確認するピッド。そこへ女性科学者もやってくる。

「よびまして?」

「ああ、スピアか。コレを見てみろ」

「なんです?くだらない者でしたら許しませんわよ」

そう言ってスピアがデータを確認すると

「ほぅ・・・これは、まさか」

「ああ、そのまさかだよ。“被検体NO12”だ」

「…ええ。この戦闘の仕方…あの子に間違いありませんわ。」

「あの男に連れ去られてから…連邦軍にいるとは聞いていたが。
まさかS級の魔動機に乗っているとは…な」

スピアは大変機嫌がよさそうで、笑顔を浮かべながら言う。

「“被検体No12”は生け捕りを希望しますわ」

「無論、俺もそのつもりだった。
ジュエルシリーズに捕獲命令をしておく」

「フフフ…では、私もあの子達の準備をしておきますわ…」

2人はそう言いあうと不気味に微笑んでいた。

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