「…ウルズ、なんかアイツらから通信が入ってるみたいだけど、どうする?」

アンサズがそう言うとウルズは、こちらへ回すよう指示を出した。

ようやく応答に応じる気になったか、っと心の中で呟きながら
リズナはこちらの情報を相手に伝える。

「こちらは本日ビースト掃討任務を担当している
連邦軍所属のエレメンタルナイツです。助力感謝します」

その言葉に、ウルズは

「…アースクレイドルの管理を担当している者です
感謝は別に必要ありません。
貴女方の駆除があまりにも遅かったので自ら駆除に来た、
それだけですから」

その発言にリズナは
 
(!?  何だ、こいつ)

と心の中で突っ込みを入れつつも、

「…も、申し訳ないです…、では…
協力して駆除…と言う事で…よろしいでしょうか?」

と尋ねるが

「…協力?そんなの別に要らないよ?」

「ああ、君達なんか邪魔なだけだからな!」

と、過激な発言が返ってくる。そんな返答に

(…なんだ、こいつら…。ああ、絶対厄介な連中だ…、関わりたくない)

そう思いつつも、仕事、仕事と自分に言い聞かせ

「いえ…こちらも、任務…仕事ですので…」

と、堪えつつ言うと一番真面目そうな少年の声が響く。

「スリサズ、アンサズ…余計な事は言わないでいい。
失礼しました。協力という形で、結構です」

真面目そうな少年は、2人を静めると協力を受け入れたが
その真面目そうな少年の発した名前に、彼女は凍り付いた


(…スリサズ…?アンサズ…?この名前…確か…)


彼女は、イージス計画中におきたある事件を思い出した。
それは、遥か未来の地球で起きた、先住民と名乗る地球の管理者達との壮絶な戦い。

その名前は、まさに“先住民”の戦力中核を成していた
人造人間である少年達の名前であった。

そして彼女が、その戦いの中で最も危険視した者達でもある。


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