第4話 管理する者
「この新型…本当に、厄介ね…!
まるで高度な知能があるみたいな動きじゃない!」
「リズナさん、後ろから来ます!」
「分かってるわ…!」
リズナはそう言うと、光の中からライトブリンガーを取り出し襲い来る新型のビーストを斬り付けた
「まだ立ち上がるか!」
「なんて、生命力なんでしょう…!」
「少し舐めてたわね…。」
その言葉に、ワカバは
「クラスチェンジ封印解除…ですか?」
クラスチェンジとは、
高位の精霊と契約を交わした魔動機のみが
精霊に真に認められる事で得られるS級のみの能力だ
リズナはこれを前の戦役で見事に達成し、
ヴァルキュリアエンゼルを時空の力をも操ると言う
ヴァルキュリアパラディンへとクラスチェンジを成功させている。
しかし何故かイージス計画のあの事件の後、
リズナは自らクラスチェンジを封印している。
その理由を聞いてもリズナは決して語らなかった。
「…いえ、それはしない」
「…リズナさん、どうして…」
「そんな事よりも今は、前の敵に集中しましょう。
このままではアースクレイドルに被害が出てしまうわ」
そう言って、リズナはシャイニングレイを呼び出し、ビーストに放った。
光の玉(シャイニングレイ)から、光線を放ちビーストを追い込む。
しかし、ビーストは散り散りになりワカバとリズナを翻弄する。
「チッ、ワカバ左の2匹任せた、私は右のを殺る!」
「了解」
ヴァルキュリアは、猛スピードで象型の新型ビーストとの距離を詰めて行く。
そして、光の槍を召喚し、ビーストへ放った。
「…まったくちょこまかと…ッ!」
光の槍は一直線に1体のビーストを貫いた。
「1、次ッ…!」
「…では、いきますよ。」
そう言って、1匹のビーストへ!
見事な連続攻撃を叩きこむ。
「とどめです…!」
ノームジェネラルのミスティックを開放し
周辺の大地に帯びるエネルギーを拳に集める。
「大地の力…、ワイルド・エンドッ!!」
そして拳を突き出すと共に、集められた大地のエネルギーがビーストを襲う
「1匹め終わりました…次…!
あら…?」
「どうしたの、ワカバ?」
リズナがワカバの、何か気付いたような声に反応する。
「アースクレイドルから熱源反応…、メイガスの門が開くようです…!」
「はぁ!?」
リズナは驚き、彼女自身もアースクレイドルを確認する。
確かに、アースクレイドルが浮上を始めておりメイガスの門が見え始めていた。
(無人防衛機…でも出すと言うの?)
そう思った瞬間に3機の起動兵器がメイガスの門より出撃する。
「ヒュッケバインタイプが3機、アースクレイドルから出撃した模様です」
「…無人機?」
「いえ、わかりません。連絡してみます?」
「ええ、そうね。
パイロットがいるなら協力したほうが良いわ。通信入れてみるわね」
そう言って、リズナがヒュッケバイン3機へ通信を試みる。
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