アースクレイドル内部では、
新種の象ビーストにてこづる2機に、スリサズが苛立ちを見せ始めていた。
「…あいつらは、何をしてるんだ!?」
モニターを見ながら怒りを振りまくスリサズ。
そんなスリサズに、アンサズは余裕のある声で言う。
「あの象みたいなのが、動かないみたいだねぇ?他のはうまく誘導できたぽいけど。
他のを誘導してココに被害が出ないように工夫しただけでも利口じゃないか」
「ハ!僕なら誘導なんかしないでも全部あの場所で、片付けていたさ!」
「あの場所は地雷や、罠に近い。
踏まれては、こちらの計画に支障をきたし兼ねないからね。
遠ざけてくれたほうがこちらとしても有難い」
ウルズが冷静にそう言うと、スリサズは気に入らなさそうに言う。
「でも、あの象みたいなのは動かない。
他のを遠ざけた所でアイツが動かなきゃ意味がないじゃないか」
「確かにねぇ?
アレが動かないとなると、地雷や罠を発動させずに
4匹すべて駆除すると言うのはかなりリスクが大きいと思うね」
そんな会話をしていると、外で何かが起きたらしく3人は同時にモニターを直視した。
どうやら、象がわざと地雷や罠の方に歩いて行ったらしい。
その行動に、外の友軍機である2機も戸惑いを隠せないようだ。
「…なんだい、アイツら。
あそこから先には地雷がある事に気付いていたんじゃなかったのかい?」
アンサズがそう言うと、スリサズも
「ああ、僕らはここでアイツらずっと監視していたから、間違いない。
あの動きは絶対、先に何かがあると気付いてたはずだよ。
しかも、さっきは誘導にすら応じなかったのに、何で今になって…?」
「…このマシンナリー・チルドレンである僕らにすら、予想不可能な動きをするとはねぇ
下等生物の更に下を行く、生物の思考は理解できないよ」
もうアースクレイドルの直ぐそばで地雷を爆破されていると言うのに
アンサズは未だに余裕の笑みを零している。
しかし、次々に地雷が爆破されるのを見ていたウルズが、とある発言をした。
「…駆除を遂行する」
「駆除?僕らでやるのかい?あの低脳君達はどうする気だい?」
アンサズがウルズに尋ねると
「そんな者達にこれ以上は任せられない。
所詮は、人間。技術も知能も、底が知れているからね」
「なるほどね。いいよ、スリサズ、行こう」
「ああ、あんな下等生物直ぐに駆除してやるよ!」
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