「アスミは私のバックアップ。ケンタ、ワカバはファレグの援護に向って」

「おーけー、けど2人で大丈夫か?」

「問題ないわ。相手は素人だし、アスミの援護があれば相手するのは楽勝よ」

「分かりました。ケンタさんファレグさんの援護に向いましょう」

「あいよ、けど気いつけろよな」

ケンタとワカバはファレグが戦闘する地域へ向いリズナとアスミはそのまま前進し、
シャドウとシルフィーの方へ向う。

「リズナ、あの子達助けるんだよね」

「ええ…。出来れば助けてあげたいわね」

「私もできる限り協力するから、頑張ろ!さ、そろそろレーダーに映るよ!!」

「ええ…!」

ヴァルキュリアのレーダーにシャドウ達の反応が反映される。
それと同時にリズナはシャイニングレイを呼び出し2機を牽制した。
牽制を受けたシャドウとシルフィーは、一斉に散りヴァルキュリア目掛けて襲いかかった。

「リズナくるよっ!!」

「分かってる、アスミ。後ろ頼んだわ!!」



「ケイパブルチルドレンッッッ!!」

「やっと会えた…!!さぁ、死んでぇぇぇっ…!!」

2人は声色を変えてヴァルキュリアに遅い来る。
アスミは、後方から2機の動きを止める為、アクアロッドから煌く水を召喚した。

「邪魔しないで…!!」

煌く水、『アクアサマナー』を風来の扇から召喚する風圧で散らしたシルフィー。
散らされた水の中からシャドウが、シャドウサイズを持ってヴァルキュリアに斬りかかる。
ヴァルキュリアはその行動を読んでいたかのように、シャイニングレイを防御用のセーフティレイに切り替えていた。

「死ねっ、死ねッ、お前なんかこの世から居なくなれッッ!!」

必死なシャドウの攻撃に、ヴァルキュリアが防御に徹していた。
ウンディーネもその理由は分かっており、ヴァルキュリアの援護をするよう攻撃をする。

−…どうすればこの子達を救える…?

「なんだよっ、攻撃してこいよっ!!
まさか僕達を哀れんでるのか!?僕達を見下げてるのか!!?
やめろ、やめろよ…っ、お前らなんかにそんな目で見られたくないんだよッッ!!」

シャドウの猛攻は留まることを知らず、日向の憎悪や嫌悪も更に増していた。

「そうだよ…、あなた達なんかに同情されたくない…!
私達は紛い物なんかじゃない、偽者なんかじゃないっっ!!!」

「違うわ!そんなんじゃない!!」

日向と美影の言葉に思わず言葉を漏らすリズナ。
しかしその言葉はどうやら逆効果だったようだ。

「じゃあ、なんで攻撃してこないんだよ…っ!
本当は、僕らを哀れんでるんだろ?見下げてるんだろ?
攻撃して来ないのが何よりの証拠なんだよ!!ケイパブルチルドレンッッ!!」

「くっ…!」

一旦ヴァルキュリアはシャドウから距離をとる事を選び、それを見たウンディーネが援護した。
リズナは、一息置いてから、日向と美影に言葉を投げかけた。

「私は、あなた達と本気で戦う気はないわ。本当なら戦いたくはない」

そんな言葉に、日向は嫌悪を露にした。

「戦いたくないだって?それは、僕らに同情してるからだろ!?
同情なんて要らないんだよッッ!僕はお前を殺す!!いやっ、姉さん以外のヤツはみんな殺してやる!」

それはもうケイパブルチルドレンへ対しての憎悪や嫌悪ではなくなっていた。
この世の者全てに対する、憎しみに全部入れ替わっていて、自分の存在意義を必死に訴えるかのようだ。


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