「全くしつこい奴らだね」

アンサズはそう言ってヒュッケバインアペイロンに乗り込んだ。

「本当だよ、力の差は分かっているだろうに何度も挑んで来ちゃってさ!」

スリサズも、自分のヒュッケバインの乗り込む。

「…僕らは今回B地区の掃討に当たる。S級魔動機の対処は、彼らに任せる」

「雑魚どもの相手なんか人間に任せておけばいいじゃないか!」

「命令だ。従うしかない。」

「全くウルズはお利巧さんだねぇ!まあ、いいさ。好きなだけ暴れさせてもらうとしようよ。
どうせ相手は作りものか、改造されたたんぱく質の塊だしねぇ!」

アンサズが、高々に言うとウルズはそんな様子を見て溜息がちにこう言った。

「あまりやりすぎないようにね。僕らが今目立つのは得策じゃないんだ」

「ハッ!そんなの弱い連中が悪いんだよ!僕は好きにやらせて貰うよ!!」

スリサズはそう言って飛び去って行った。
アンサズも同意見のようで、ウルズの言葉を聞き流すかのように発進する。


リズナ達は、暴れまわるセルシリア帝国の様子を見つつ帰って来ておりそれぞれ愛機に乗りこんだ。

「全くあいつら、好き勝手にやってくれるぜ!!」

「もう民間人の避難は終わっていれば良いのですが‥」

ケンタとワカバがそう言ってイフリートとノームを起動させる。
リズナは、修復の終わったヴァルキュリアのチェックをしていた。

「…全部okね。さすが玉露博士、完璧に直ってるわ。アスミ準備できた?」

「うん、okだよ。ファレグ達は先行してるから、さくっと行っちゃお!」

「そうね、ケンタ、ワカバ。行くわよ!」

「おうよ!」

「はい、行きましょう!」



「どいつも、こいつも弱いよっ、こんなんじゃ暇つぶしにもならないよっ!!」

シャドウは、大鎌シャドウサイズを振るう。
次々に倒される連邦軍の兵士達、そんな様子を見ながら日向は笑っていた。
その笑顔は、狂っていた。でも何処か儚げで直ぐに崩れてしまいそう。
姉の美影も一緒だった。
彼ら2人は、敵を倒す事で自分達の憎しみ、嫌悪、憎悪を晴らしていた。
それが今の彼らに出来る精一杯の復讐なのだ。

「早くこいよ…。ケイパブルチルドレン…。それに連なる連中全部…」

そう呟きながら、シャドウサイズで敵を切り刻む日向。

「全部殺してやるから…」



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