企画小説そのII | ナノ


Happy Halloween! 2012 



今日は、ワカバの家、もとい豪邸でHALLOWEENパーティである。
普段はあまり来ないような(っというか、絶対あり得ない)人々まで
参加している。

「あ、あのこれ凄く恥かしいんですけど…」

まずそう言ったのは、可愛らしい猫耳をつけて、
アレの格好をした葵月灯である。

「ううん、月灯ちゃん、似合ってる!超似合ってる!」

隣りで騒がしいのは、アスミ。
彼女の格好は、アスミ曰く、子悪魔GIRLの格好らしい。
そして、月灯は、カプ○ンの某格闘ゲームの猫娘の格好を
無理矢理アスミにさせられたのだ。

「ラルナには、ちょっと派手過ぎたかしらね」

そう言うのは、彼の姉であるリズナ。

「ね、姉さん、これ女の人がやる格好だよ…っ」

「あなた、女顔なんだからいいじゃない。
似合ってるわよ、ちょっと派手だったけど」

ラルナは、恥かしそうに手にした弓で顔を隠してしまう。
そう、彼がしているのは、キューピッドの格好だ。
リズナ本人は、無難な所を選び何故か白い着物を着ていた。
そんな格好にすかさず突っ込みを入れたのは、
ドラキュラ伯爵の格好をしたケンタだ。

「リズナ、お前なんだよそれ!それただの白い着物じゃんか!!」

続いて、ミイラ男ぽい格好をした大地が連携をかけた。

「あ、俺分かった。それ幽霊の格好だな。
でも、頭のアレ付け忘れてるな」

そんな2人の総突っ込みにリズナは、溜息を付きながら答えた。

「何言ってるのよ、これは雪女よ、雪女」

「雪女って、東洋の妖怪じゃねーかっ!!」

またもや、ケンタが突っ込む。

「東でも、西でも良いじゃない。そんな細かい事」

「HALLOWEENつったらせめて西洋の妖怪の格好しろよっ!」

「お菓子をくれないといたずらするわよ」

リズナは、ケンタを無視し、変装はせずお菓子をあげる方に回ったファレグに
話しかけた。

「ん。ほれ、キャンディーだ」

「ほら、英語じゃなくても貰えたから、東洋でもいいのよ」

「それで、いいのかよっ!!」

息切れしながらもケンタは突っ込みを続けた。
大地は、そんな突っ込みせずには居られないケンタを置いて
ファレグからお菓子を貰っている。

「トリックオアトリート」

「ほれ、キャンディ」

「あ、大地先にずりぃっ!トリック・オア・トリートだぜ!」

そんな漫才を尻目に、豪邸の持ち主であるワカバは、
某映画の大魔女の格好をして現れた。

「…また、古い映画の格好してきたね…」

お菓子をあげる方に回った空がその格好を見て突っ込んだ。

「良い魔女さんにしようか、大魔女にしようか悩んだんですが、
良い魔女さんは魔女らしくなかった気がしたので…」

あの映画(知ってる人は居るのか?)は、
良い魔女が主人公を助けて魔女達のボス大魔女をやっつけるお話である。
ちなみに魔女達は子供が大嫌い。

「おーホホホッ!
全くしけた格好ばかりですわねぇ!」

いきなり高々に笑って現れたのは、セルシリア帝国科学者スピアである。
その後ろに、古代エジプトの王様のような格好をしたピッド
何も変装して居ないのに、何故か変装したように見えるディバスが続く。

「あら、スピアさん。あなたの一体そのド派手な格好は何なのかしら?」

リズナが嫌味を混じらせて言うとスピアは

「見て分かりませんの?大天使ガブリエルの格好ですわよ!!」

「はあ?その真っ白なウエディングドレスが?」

「ええ。天使と言う物は常に美しく、清らかに!
女性が最も清らかに美しくなる時は、結婚の時ですわ!!
だから、わたくしの格好は大天使ガブリエルですのよ!!!」

「着たかっただけじゃないの…。
まあ、相手も居ないしこんな時じゃなきゃ着られないから仕方ないわね」

リズナはぼそりと言うと、それを聞いていたピッドが言う。

「さすが勘が良いな!NO12!」

「黙れ、このエジプト頭」

リズナはそう言って、ピッドが被っていた被り物にぐーパンを入れた。
そして、そんなやり取りを遠くから見ているのは、
ルクス、沙姫、アイリスだ。

「あらあら、沙姫ちゃんとっても似合ってるわ、はい。チョコレート」

「あ、ありがとうございます…。
でも、これはちょっと恥かしいです…サキュバスなんて…」

どう見ても某格闘ゲームのあの人ですね、ハイ。

「わ、私もこの格好はなんだか…」

「そんな事ないわよ〜。アイリスちゃんも、似合ってるわ。メデューサ」

「そ、そうですか…。でもこれもかなり危ない領域なんですけど…」

彼女も某ゲーム&アニメの、聖杯戦争に出てくるメデューサさんのようです。

「ライクレット様は、変装なさらないんですか?」

お菓子をあげる方に回ったレイティスが、そうライクレットに尋ねると

「え?僕は神だから、変装する必要ないでしょ????」

と、訳の分からない回答が。
そんなライクレットに

「そ、そうですよね!ライクレット様、神様ですもんね!
では、これペロペロキャンディです、どうぞ!」

「ありがとう、僕これ結構好きなんだよね、古風でさ」

「私も欲しい…。それ…」

ペロペロキャンディをペロペロするライクレットを見て、1人の少女が言う。

「ね、姉さんが欲しいなら僕も!!僕も貰うよ!!」

少女に続いて、男の子が言う。

「分かったわよ、美影、日向。はい、どうぞ」

レイティスはそう言って2人にペロペロキャンディを渡してあげた。

「やったあ…。恥を忍んで、こんな格好した甲斐があったね、姉さん!」

「うん、ゾンビ…やってよかった」

空は、クッキーを、小さな天使の格好をしたラヴィに渡していた。

「わーい。これ大好き〜」

ラヴィは喜んでパクパクを食べ始めた。
空は、ラヴィを笑顔で見つめつつ、そろそろ時間を気にしだし、
リズナに声をかけた。

「ん、あ。もう時間?」

リズナは空の呼びかけに答えて、返事をした。

「んじゃ、此処の代表としていっちょ言っときましょうかね」

リズナはそう言って、深く息を吸い込んで深呼吸し、こう言った。

「Happy Halloween!お菓子をくれないといたずらするわよ?」



>あとがき
オリキャラ全員出したかったのですが、数が多すぎて全員は無理でした。
アクアマリンさんとか、他もろもろ出したかったです。
敵代表は幹部3人で。1人一言も喋りませんが(笑)
個人的に月影を出せて満足です。
ラヴィちゃんは小さすぎて扱いが難しかった!
次回のクリスマス?辺りは今回出せなかったオリキャラ出したいです。
では、お読みくださりありがとうございました!

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