天使と戦乙女
「お、ボス到着ねん」
「予定通りなら、このまま喫茶店にいくはず!」
ラミアがその言葉を聞いて、
「予定通り?・・・」
「もしかして、さっきやたらエリにくっついてたのは、その為?」
リズナが呆れた様に聞く。
「そぉ。ばっちり、叩きこんだから間違いなし☆」
「・・・デートなんだから、そんな事本人達が決めることでしょうに・・・」
「あ、ほら。ボスとエリちゃんが動き出したわよん?」
ワカバが、それをみて
「ほ、本当に、予定通り行動するんでしょうか・・・?」
「とにかくっ!尾行スタートよん♪」
エスリンと、ゼンガーが喫茶店に入っていく。
その様子を確認してから、同じ喫茶店に入り、遠くの席に座る5人。
どうやら、正体がばれないように全員変装もして居るようだ。
エクセレンは、サングラスに帽子。アスミとワカバは、髪の毛を下ろし眼鏡を着用。
ラミアとリズナは、サングラスとマスクを付けさせられていた。
「何この格好・・・、恥ずかしい・・・」
「エクセ姉様、この格好は逆にやたら目立つと思うのだが・・・」
そして、近くのビルの屋上からはブリットとケンタが双眼鏡で2人の様子をみていた。
「ケンタ・・・。さすがにここまでやる必要ないんじゃないか?」
「文句は、アスミとエクセレンさんにお願いします」
「それで、エスリン。話と言うのはなんだ?」
「あ!はいっ、その・・・・」
「どうした?」
「えっと・・・・」
アスミが、2人の近くをトイレのふりをして通りかかる。
そして、席に戻って来た。
「エクセ姉様、エリちゃん困ってましたよ」
「あらあら、それは大変ねぇん・・・?」
ワカバが、心配そうに
「何か助けてあげたほうが宜しいのでは・・・?」
「ふむぅ・・・」
「あの・・・」
ゼンガーは、コーヒーを飲みながらエスリンの言葉を待っている。
その時だった。外で大きな物音がする。
「なに・・・!?」
外を見ると、起動兵器が街中で暴れている。
「あれは・・・!?」
エクセレン達も気がつく。
リズナが、外の様子を見て戻る事を提案した。
「急いで戻りましょう。このままでは街が破壊されるわ・・・!」
5人は急いでハガネに戻るのだった。
「少佐!私たちも、戻りましょう・・・!」
「うむ。・・!?」
しかし、エスリンとゼンガーの前にビルの瓦礫が崩れ落ちてくる。
咄嗟にゼンガーはエスリンをかばう。
「少佐・・・!?」
「大丈夫か?エスリン?」
「少佐こそ、大丈夫ですか!?」
「問題ない。だが、このままではハガネに戻れんな・・・」
エスリンは、空を見上げた。
「どうした?エスリン?」
「空・・・。空から白い戦乙女が降りてくる気がしたんです・・」
「白い戦乙女・・・?」
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