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 ※コルイド



DVコルイド好きすぎるだろゆきがし。 てーことでver.言葉攻め。
すごくさっさかさっさか描いたからぶった切り感はんぱないですお(^o^三^o^)

*

ひくっ、と。引き攣り固まってしまった声帯は、うまく言葉を紡いでくれなくて。どうしようもなくて必死に耳を塞いでも、冷たい声が奥深くに響いてくる。

「なぁ、なにやってんだ?」
「・・・っ!」

きっと頭上には、自分を冷たく見下ろす目があるのだろう。それが分かっているから、顔が上げられない。好きなのに。顔は見たくても、見たらきっと、震えてしまう。
だから必死に目を瞑っていたのに。 力いっぱい髪を引っ張られ、嫌でも目を開けさせられる。

「なに、やってるんだって訊いてるんだが」
「ぁ、う・・・っ」

怒りも憎しみも、嫌悪も何も感じない、無機質な目。耳を塞いでいた手をまとめて壁に縫い付けられ、直に問い詰められる。

「っこ・・・コル・・」
「部屋に籠って何日目だ。飯も食わない人にも逢わない。それでよく航海士名乗るな、おまえ」
「あ、え・・えと・・・っ」
「ただ仕事すりゃいいと、思ってんのか? そうだよな、思ってるんだよな」
「違・・ッ」
「そうなんだよな?だから、こんな風に仲間の事を捨て置いて、自分勝手なことができるんだよな?」
「ち、が・・・きい、てっ、コル・・」
「仲間がみんな笑ってるからって、安心してんだろ?陰でどう言われてるかも知らないくせに」
「―――ッ!」

びくり、と。肩が跳ね上がったのを見て、僅かにコルテスが目を細める。ぼろぼろと雫をこぼし始めたイドルフリートをそっと手放し、そのまま壁にもたれさせる。
恐怖なのか絶望なのか、力が抜けてずるずると沈んだイドルフリートの頭上に、さらに追い打ち。

「そうだよな。そうやって自分の殻に籠っていれば、何も聞かないで済むもんなぁ。ああ、俺も同じことが出来たら楽だろうな」
「や・・・だ、やめ・・・っ」
「みんな人のことも大切だからな、誰かと違って。そこまでひどい事できないんだよなぁ。そうだ、今度みんなで相談でもするか」
「・・・っ!」
「新しい航海士、誰かいいの知らないか、・・・ってな?」
「そ・・んな・・ッ!!!」

絶望一色になった瞳で必死にコルテスに訴えようとするけれど。
人間、暴力でずたぼろな状態じゃ、まともな反論なんて、できるわけはなく。 肉体的な暴力より、精神的な暴力の方が響くのが、定石で。

「文句ないだろ?一等航海士がこんな調子じゃ」
「やだ・・・やだ、コルテス・・・・お、おね・・がい・・・っ!!」

手を伸ばそうとしても、震えて使い物にならなくて。 くるりと踵をかえし、コルテスがイドルフリートから離れる。

「おやすみ、イド?まぁ・・・次の港に着くくらいまでは、おいといてやるよ」

目の前で閉じた扉の音が、やけに響いたように感じた。

*

きっとこの後捨てられないようにって健気すぎるイドルちゃんが出てくるんだってゆきがし信じてる。

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