◆(?)コルイド
ふと思い付いたコルイド死ねた。ほんと死ねた好きだなゆきがし!!
チーム・バチスタがほんのりモチーフ
*
「んな顔すんなよー」
「…っ」
色の悪い顔でからりと笑われ、点滴のチューブ付きの手でふわりとほほを撫でられる。
「んな難しい手術じゃねぇって医者も言ってたっだろ?心配ねぇよ」
「だが…っ」
「なに、少し大袈裟なだけさ。すぐに出てきてやるから、寝ないで待ってろよな!」
「出してくれるかは医者次第だろうそして今が何時だと思ってるんだ寝かせろ!!」
「それだけ騒げりゃ、心配ねぇな」
にやりと笑われて、元気付けられたのだと気付く。本来なら、こちらが元気付けなければいけないのに。
悔しそうに唇を噛むイドルフリートを見て、よいしょ、と。コルテスが僅かに体をおこし、その噛まれた唇に軽く触れる。いきなりのそれに顔を真っ赤にしたイドルフリートに向かって。
「続きは手術が終わってからな!」
してやったり!というコルテスの頭に拳を落とし、涙目になった彼に向かってイドルフリートが早く行けとキレる。
「低能このド低能!!君なんて早く手術室なりなんなり入って治ってしまえ!!!」
「励ましの内容なはずなのに罵りにしか聞こえねぇぞ!!?」
「うるさい!!」
「あなた方うるさいです」
ストレッチャーを押していた看護士につっこまれてようやく黙る。
黙るとまた不安が押し寄せてきて、いけないとは分かっていてもやはり暗い顔になってしまう。自分がコルテスを支えなければいけないのに。
生きて帰ってこい、そう言おうとして開いた口を、コルテスの指で閉じられる。驚くと、コルテスはしぃっともう片方の手で静かに、の手をつくる。
「言うの、いってらっしゃいだけにしてくんねぇ?」
「…何故」
「他の言葉聞いたら挫けそう」
「…わかった」
ぎゅうっと。両手でコルテスの手を包み込み、一言にたくさんの想いを込めて伝える。
「いってらっしゃい、コルテス」
「…行ってきます、イド」
嬉しそうな顔のコルテスをのせたストレッチャーが手術室に吸い込まれ、扉が固く閉ざされる。
外に備え付けられたイスに座り、祈るように手を組む。
「…かならず、帰ってきたまえよ、コルテス…っ!」
薄暗い空間に、手術開始のランプが灯った。
*
目の前に横たわるコルテスを、半ば夢でも見ているような気分で見つめる。先程の医師からの説明の中の、数個の単語だけがぐるぐると、脳内で暴れまわる。
最善は。 残念ながら。 失敗。 手の施しようが。 失敗。 失敗。
失敗。
少々具合が悪くて。親がにたような症状の病気で死んでいたこともあって。念のためと受診した病院で、同じ病だと告げられて。
けれど手術が決まったとき、コルテスは確かに言った。まだ初期で、症状も軽いから。簡単な手術ですむ、と。
信じて、コルテスを託したのに。
目の前で、もうその目を開けることも、言葉を発することもないコルテスを見ていて。
浮かんだのは悲しみよりも、むしろ疑問。
彼は、なぜ失敗されたんだろう。
涙腺が枯れてしまったかのように涙が流れない瞳に手を宛て。疑問が解ければ、彼のために涙を流すことも叶うのだろうか、彼がもうこの世にいないことを、実感することができるのだろうか、納得、できるのだろうか。
考えたイドルフリートは、真相をつかむ決意をした。
*
チーム・バチスタシリーズがまじもうほんと好きで(´▽`*
ドラマも見たよいやあれほんとおもしろかったうへへ/////
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