貴珠賤蜂より出ず


3



手をひかれながら俺はボーっと美形さんを観察していた


うーん…

やっぱ美形はどっからみても美形なんだなぁ…



「門は普通に格子開けて入っても大丈夫だから。………えーと…」


「ぁ…文哉…安達 文哉っていいます…」


「そっか!俺は川里 晃樹!晃樹でいいから(笑)よろしくな」


「は、はい…俺のことは文哉でいいです…」


「わかった。てか敬語じゃなくていいよ(笑)」


「ぇ…でも」



俺が困った顔をするとハハッと笑いながらあいてる手で頭を撫でられた


………子供扱いされてる気がする…




玄関で靴を履き替えて、てくてくと手を繋いだまま歩いて行くと職員室らしきとこについたみたい



「ここが職員室!」


「あ、連れてきてくれて、あり、ありがとうございます」


ペコッと会釈すると頭をまた撫でられた


「?」


「ん?あぁ…ごめんごめん!なんか癒されて(笑)んじゃ俺は教室いくな!また(笑)」


「どうも…」


晃樹がいなくなると全身の力が抜けた。


「はぁ…緊張した…」




さて、次は職員室か…
優しそうな人がいいな…


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