マンマ・ミーア!
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現代では若すぎる、だが貧民街では十分生きた私は気が付けばまた転生していた……なんてこともなくちゃーんとあの世に辿り着きました。天国といわれるここに住みだして10年くらい経ったのだが
「……ごめんなさい」
ズゥウウンと項垂れるアリアは心なしか周囲からの視線が痛い気がした。
天国の湖は現世を映しだせる。だからここの住人は善くここを利用している。
だがこれは現世の悪い出来事ばかり映しだすのでどちらかといえば悪人や犯罪者の悪行しか見せなかった。
つまりここを利用している人はそれをみて深く悲しんでばかりだったりする。そしてその様子を記録したあの世の人間がその悪人たちが地獄に落ちた時にその記録を見せるという精神的な刑罰を与えるのに利用しているのだ。ここ本当に天国なの?!
最近ここで知り合った女性は息子が若い娘ばかり狙う殺人鬼になったと袖を濡らしているのだがどうやら今は私の番らしい。
周囲からの視線が冷たく感じるのは私の息子が<UREEYYY・・・!!ジョ〜ジョ~ッ!!!>
ああまただ。現在進行形で息子の悪行がここ最近湖の画面を独占しているのだ。
本来なら電気屋さんのテレビコーナーみたいに複数の画面が其々違う画面を映しているそれがディオ一色である。そういえば昔から何かと目立ちたがり屋だった気がする。
私が知っている通り貴族の屋敷を自分のものにしようと画策した息子が人間止めたのがつい最近。それまで画面の半分を制していたのは例の女性の息子さんだったが・・・ごめんなさい。今うちの息子が勧誘してます、そして人間止めさせました。
ああ、彼女からの視線も痛い!!
人間止めたてホカホカの息子の行動が恥ずかしい。止めなさいディオ!貴方死んだ時絶対後悔するわよ!!
あれだけ美的センスを磨こうとしたのにドンドン服装が奇抜になってきた
もしかして逆効果だった?
頭を抱える回数は日に日に増えていった・・・。
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[mokuji]