マンマ・ミーア!
6
リサリサ視点2
あのくそ爺!!自分の名前を財団に入れるナルシストの癖して何が御節介焼きのSPWよ!まさにそう!
私とアリアの時間を引き裂くなんて!
美しすぎる我が母、アリアをいつからか「お母様」と呼ばなくなったのは彼女が考えている反抗期からではない。たた私はアリアと対等に並びたい、ジョージを失い、ジョセフから離れなくてはいけなくなった私に唯一残されたのは最愛の母ただ一人のなのだから。
アリアのストーカーをしていた男も秘密裏に排除してきたけど、貰えるものは貰っとくものね。エア・サプレーナ島と名付けられたそこの所有権を私に譲るとアリアは彼方此方フラフラしてはいろんなものを拾ってくるから困ったモノね。そこもいいんだけど。
だけどスピードワゴン、あの男は信じられない。何が「ジョナサン・ジョースター」よ。確かに私にとって彼は恩人よ、でもハッキリ言えば彼がいたから私の本当の両親は死んだのよ。でも彼を恨むつもりはない…しかしスピードワゴンは嫌い。私をだしにアリアに今でも近づいてくるのだからいつか殺す!
「石仮面」といえば何でも許されると思っているの?アリアが波紋の伝承者だからって周りは頼り過ぎなのだ。確かに彼女は私以上に波紋のスペシャリストである。現に80近くとは思えない外見を維持している強力な波紋の持ち主だ。だが身体はゆっくりと老いている。昔よりも寝込むことが多くなった。
私は知っている・・・あの男、スピードワゴンがあの場所にアリアを呼び出して何をしようとしているのか。
スピードワゴンが独身を通している理由はアリアを見る時の熱の籠った視線が物語っている。自分が老いることを恥じているとはいえあの男はジョナサンに免じて吸血鬼にはならないだろう。だがあの男は酔っているのだ、自分がアリアに耐えがたい苦痛を与えることでその魂に永遠に自分の存在が残ることに・・・。
だからその知らせが届いたときも私は動じなかった。
「今すぐニューヨークに向かいますよ!スージーQは留守をお願いします」
アメリカにいるジョセフも屹度巻き込まれるだろう因縁に覚悟を持たせるため自身の命を捨てるだろう彼女を迎えに行く。
***
これで原作は大きく変わるのだった・・・。
- 56 -prev | next
[mokuji]