マンマ・ミーア!


もしも2





第一印象、肌が不健康そうな色ですね。


奴ことそれの名前は星白金・・・カタカナでいうとスタープラチナ、通称「スタプラ」さんだ。主人に負けず劣らずな鋭い眼光に顔が引きつりかける。


こ、こいつ!!もうスタンドに目覚めていたのか・・?!!


だが先ほどまでの承太郎の態度は明らかに私に負の感情を向けていない。寧ろ逆だ。
というよりもそもそも何故私はスタンドと目が合ったんだ?

何故私はスタンドが見えるの・・・え?もしかして私もスタンド持っているとか……いやいやないない。有り得ないよそんなの・・・。


自分に言い聞かせていると遠ざかっていく承太郎に反し、未だここにいるスタプラさんの視線がズレタ。だいたい私の背後のちょっと上のほうに向けている気がしないでもない。


振り返るな私!それこそ無駄、無駄無駄!
今度こそ確かめずにはいられない!とか思っちゃダメ!絶対!


ほら、あそこでマネージャーが呼んでいるよ、急ごう、うんそうしよう。

――ガシッ

肩が掴まれた感触と肩らしきものを掴んでいる手の感触がした。
当然ながら私の両手に触れているものはないが感触がした方の肩を見れば大きな男の手が置かれている。


「世界は残酷だ」と語った進撃の美少女ヒロインの科白は本当だ。
置かれた手の持ち主は見慣れた顔だった。


そう、大体十数年前、あの世の水面に映り、うちの息子に対して「君が泣くまで、殴るのを止めないッ!」やら「ディイイオオオオ!!!」とか叫んでいた青年の顔である。


視線をふと下に向けた。これまた見慣れた身体だった。


同じく水面に映っていた「貧弱貧弱〜」やら「ジョ〜ジョ〜」とか嗤っていた人間止めたての息子が着ていた服だ。



もう一度全体像を見てみる。
顔=ジョナサン・ジョースター
身体=ディオ・ブランド―


え?





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