07
ナルト・ビー・サソリ・俺はイタチ青年の介入で崩れ、俺は現在カブト狩りに出かけている。
背後から聞こえる鬼の聲、もといサソリの絶叫に涼しい顔をしたイタチは何故か俺を横抱きで逃亡しつつカブトのいるらしい場所に向かっている。
下ろしてくれといっても大丈夫だって返される。何が大丈夫なの?うちのサソリ君怖いんだよ?知ってるでしょと言いたいが怖くて言えない。
俺的にナルトワールドで最強キャラに君臨する男だし。
そしてこの状況。
俺、姫抱きで運ばれています。
このうちはイタチさんの美顔を間近で拝見しているがうちのサソリともいい勝負だ。なにより二人とも「俺は何をしても許される!何故なら俺が美しいから!!」とどこぞの海賊女帝みたいなことを全身からオーラで言い放っている。究極ナルシスト体である。
仮に俺が攫われるピーチ姫でイタチをクッパとしよう。追ってくるマリオはサソリだ。
世間一般のヒーローと悪には見えない構図だな。
「大丈夫だ。今まで待たせて悪かった・・・」
爽やかに笑いながら俺の頬を撫でるイタチ。どこからどうみても王子様だ。クッパではなくマリオ役だったのかもしれない。原作でやっていることを考えると明らかにイタチの方が正義である。
「今度こそ俺が・・・」
イタチ青年がそこまで言って言葉が途切れた。皆さんお忘れか?マリオには弟がいる。緑色の帽子を被った細長い弟が。イケメンオーラを出していたイタチの顔が、まるで浮気現場を見られた男のように引き攣って小さくある名前を呟いた。
その名前は俺には聞こえなかったが、その正体を知らせるように大声で浮気した夫の名前を呼ぶ妻の如く、「イタチィィィ!!」とルイージが登場した。
ルイージよりも小さいし髭も生えていない美少年ことサスケが背後から待て待てと追っかけてくる。
いつ「そのおっさんはなんだ?!!」と矛先が向けられるか戦々恐々としていれば、サスケよりやや左側から「シャアアアアアアアアアア!!!傀儡にしてやるよオオオオ!!!」などとサソリまで追いついてきた。
・・・どういう状況?
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