05
「まぁぁぁぁぁぁてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
「来たってば―――――ッ!!」
「ナルトォォォ――話してないで走れ―――!!」
「・・・・・・・・・」
背後から迫る般若もといサソリから半泣きで逃亡しているナルト達に囚われた俺。正直どっちにも手渡されたくない。願わくば昇天したい。
屹度戦争が終わったら「赤砂、戦場を駆ける?!!木の葉の英雄・逃亡」とか謂われそうだ。
五影からの緊急指令も本人の意志関係なく決められそうになって案の定サソリが怒った。そりゃあもう怒った。
いやあ〜あそこまで怒り狂うサソリは大蛇丸が希少毒を美容液と間違えて使った暁入りたての頃以来だ。
結局俺とサソリはもといたところへとんぼ返り。ナルトたちの護衛だと。
拒否権はなかったよ、サソリも最近ぐうたらしてたから「いい運動になる」とかで戦争参加する気あるみたいだし。
で、戻って早々なんだが・・・
「どういう状況だ?」
「・・・・・・(ギュム)」
腕に引っ付く赤毛の引っ付き虫はもうアクセサリーと思うことにした。というか俺より先に周りの方が慣れた。偶に構ってやらないと何をしでかすか分からないけど今は安全なはず。
視覚に移るのは黄色いナルトとボッロボロな護衛の皆さん。おいおいまさか敵襲後?
すると隣にいたサソリが「あっ」と声を上げた。その視線を辿ってみると
「鮫じゃねえか」
「(鬼鮫?!!)」
よっしゃあああああ!戦闘後だ。俺鬼鮫みたいなしぶといタイプは苦手だからよかった〜。
安心し一息ついたのに何故か腕に違和感がある。そうそうまるで何かに掴まれているような・・・それでいて高密度なチャクラを纏っているような・・・更に言うなら黄色っぽいような・・・・え?
「いくぞビーのおっちゃん!白砂!」
「オーイエー!!」
「はっ・・・?」
そして冒頭に戻る。
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