砂上の楼閣 | ナノ


04




嵌められた・・・

プルプルと痛いくらいに…というかミシミシと音を立てる俺の右手を圧迫するのはサソリだ。彼も俺同様にこうなった木の葉の忍びを恨んでいるんだろう。


「久方ぶりだな、風影」
「まさかこんな形で再開しようとは夢にも思わなかったぞ」
「はじめまして(いい男////)」
「お前が・・・」


目の前にいるのは火影を除いた五影、火影は現在うずまきナルトの所に行っている。
彼らの要件は

「嗚呼(誰が戦争なんか参加するかあああああ)」


他でもない、俺に今度の戦争参加を要求している。
九尾たちは匿って、その間に戦争終わらせるぞー!な彼らだが、問題があった。戦力不足だ。

仮にも五大国、それ以外にも小国も交えての数は驚くほど。
数なら自称マダラたちに対抗できるだろう。・・・しかし、その中で実際に“戦争”を経験した忍びは少なかった。

木の葉ならはたけカカシの世代でギリギリライン。血霧の里と恐れられた霧隠れの里も主戦力だった忍刀七人衆は現在一人しかおらずそれもまだ子ども、行方不明な刀の何本かは敵側にあると言ってもいい。最悪だ。


そもそも、嘗て第三次忍界大戦で活躍した忍びの大半が既に殉職していたり、里抜けして暁に入った抜け忍の代表例が今俺の隣で五影を射殺さんと瞬きなしで睨みつける男がいる。暁のメンバーって各里の所謂エリートだったからな〜


そしてお忘れかもしれないが俺も一応、風影。それなりに強い・・・はず。


だからって傀儡体に無茶言うなよ!


「お前には全ての部隊のサポートに回ってもらいたい」

死ねと?労働基準法守ろうよ!あ、でもこの世界そんなのなかった。


「サソリには医療部隊に回って欲しい」

おいおい綱手さん、この俺から離れるもんかって腕にしがみ付いてくる駄々っ子(中身大人)に本気で治療してもらいたいのか?みてよこの眼、つぶらな瞳?何それ美味しいのって思う位どす黒いよ・・・如何にも「治療?ああしてやるぜあの世への片道切符を握らせてるな」二ヤァ…な放送禁止顔のサソリだよ。


「「「「「では任せたぞ」」」」」


ああ、うん、拒否権ないんですね。




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