12
奈良シカマル視点
あ〜空は相変わらず青いなぁ・・・
こんないい天気の日はお気に入りの場所で昼寝するに限るのに、演習とはついてねぇー
「メンドクセー」
「ああ?!!シカマル!テメェ―・・・」
「アン!」
やべ、そういえばキバ(と赤丸)と話してる途中だった。
わりーと謝るが一蹴された。それはそれでひでーぞ。
「にしても流石くノ一ナンバーワン、スズは強−よな」
その言葉に自分のことじゃないが嬉しくなる。班発表のときアイツと同じと解った時は思わず机の下でガッツポーズを決めたくらいだ。イノやチョウジは親父たちのこともあるから班員になりそうって気はしてたけどナルトのよく分かんねぇが中途合格で人数が一人増えた御蔭だな。
まあだったらうちの班が4人になったのも可笑しい話だが気にしない方がいいだろう。
作戦決めの時大分無茶ブリを頼んだが成功させたスズの力量に舌を巻く。
ひょっとしてアイツ一人で八班の奴ら全員倒せたんじゃないのかって思えてしまうくらいだ。
本人は「幻術は殆どダメ」って言ってるけどそれでも下忍じゃ十分トップレベルだし。
っていうかアイツに弱点とかあんのか?
紅先生と森に入っていったアイツの方を見るが、その表情は見えない。
先生の顔がなんだかめんどくさそうな感情で溢れてるのを見取って他人事だとはいえ、同情してしまう。だからアスマにそれとなく探りを入れれば横にいたイノが「それって嫉妬よ!!」って騒ぎだしたから余計に頭が痛―。
まあスズならすぐ誤解をといて戻ってくると軽く見てたから、向こうの様子が可笑しいことに気づくことが遅くなった。気づいたときには俺より先にシノが動いていて、踏み出しかけた足が中途半端に空に浮いてる状態は我ながら間抜けだった。
戻ってきたアイツらの手が、恋人繋ぎじゃないのに無性に苛々した理由は考えたくなかった――
prev next