おぼえていますか | ナノ
01





お昼を挟んで午後から上忍師と対面する。
各々新しい班員と交流を深めるタイプと今までの仲良しグループで食べるグループに分かれたが、私はこれから暫く会えないだろうとヒナタ達と食べることを選択した。

決して猪鹿蝶の幼馴染の間に入る勇気がなかったとかじゃない。
八班の担当は確か紅だ。いいな〜ヒナタいるし、シノもいるし、赤丸もいるし。
影から紅の美人っぷりを拝みたいところだがそんなことしたら今までの努力が水の泡。


ヒナタ達にイルカ先生の所に行くから先に教室に戻っててと言い残し、その場を去った。
勿論向かった先は職員室ではない。お手洗いの前でいつも持ち歩いている巻物をだし、口寄せを始める。

鏡に映るのは生前の最後の姿と変わらない私。よし!

「やりますか!」

女の七つ道具を発揮しましょう







ガラリとドアの開く音にイノが気づき振り返った。

「あ〜スズ〜遅いわよ〜・・・って髪結んだの?」

イノの視線に首元に額当てをつけ、セミロングの髪を二つに結んだ友人の姿。

「うん。折角だし、ヒナタとお揃いにすることにしたの。髪もちょっと邪魔だったから結んだんだけど・・・ヘン?」

「ん〜ん。寧ろ似合ってる。でもスズって額に額当てしてたらもっとこう、年上っぽく見えたけど今のはヒナタタイプの大人しい子って感じね」

「そう?イノの付け方もカッコいいよ」

「んふふ〜やっぱりスズね〜どこぞのでこりーんちゃんとは違うわ〜」


直ぐ近くからイノ曰く「でこりーんちゃん」の怒声が聞こえたのに苦笑しつつ開いた席に腰かけた。


屹度あの鈍感な熊ならこれで気づかないだろう。幸いなことにヒナタたちはもう行ったらしい。シノと赤丸もいない。
室内にはナルト達と私たちの二班のみ。一番会い辛いカカシは一番最後だろうから次はアスマだ。

ほら来た。

「第十班 奈良シカマル、山中イノ、秋道チョウジ、かがちスズ・・・っ?!!」


え?もしかして一番安全だと思っていたアスマにばれた?


名前を呼びながら室内を見渡していたアスマの視線が私の所で不自然に止まり見開いたことでタラリと嫌な汗が流れた。





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