02
どういうことだ?
カカシはこの状況に驚きを隠せない。隣でガイやアスマが彼に訊ねているが、そんなことカカシも聞きたい。
それになによりも
「オビト?」
信じられないことに、死んだはずの親友が目の前にいる。
記憶よりも成長した姿は、丁度自分よりも一つ上か。顔に古傷があるが、彼の右目に納まる写輪眼と視線が交差した瞬間、感じた同調。
間違いない、あれはオビトだ。
「フ、まるで幽霊でも見たような顔だな。バカカシ」
「……お前、ほん、もの、か?」
「そんなことはどうでもいい。ただ目の前の敵を排除しろ」
フンと鼻を鳴らす彼、ぶっきらぼうな物言いすら、カカシは懐かしく、目が潤むのを感じた。
「泣くなカカシ。お前の泣き顔なんて全く興味がない」
「う、ぐすっ。……スズのは?」
「
あるに決まってるだろう!!」
あ、やっぱり本物のオビトだ。
もうカカシの涙腺は崩壊したようにボロボロと涙を零す。その間もしっかり敵を仕留めて屍を積み重ねているのだから今のカカシを不気味だと、敵ですら思いっきし引いていた。
暁の介入により、その場は元々木の葉が圧していたが、予想以上に早く鎮圧が完了した。残るは結界の中で続いている大蛇丸と三代目の攻防。そして暗部ですら壊せなかった結界を一瞬で破壊したペインに希望の光を見出した。
が、
「じゃあ俺たちはここで」
「ああ、解散だ」
「支払いは?」
「後で上層部から」
「俺ちょっと儀式してくるわ」
「じゃあ俺は狙いをつけていた素材を…ち、はたけカカシは生きてんのかよ」
「オイラは見たい番組あるから帰るぞ、うん」
「俺、弟の方に行ってきます」
「「「「「「おい!!」」」」」」
最強の傭兵部隊『暁』
そのメンバーは全て各隠れ里の抜け忍で、ビンゴブックのS級犯罪者として名を載せている。
そして、彼らは非常にフリーダムな人間である。
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