やりすぎました。




何をって?
それは・・・



「「「「「あっ!うちは上忍!!おはようございます!」」」」」


明様だわ!うちはの嫡男の!
素敵ね〜////
ああ!あの涼しげな横顔がいいわ!
あれでまだ10代なんでしょ?
ウソ!うちの亭主よりカッコいいわ!
今夜誘ったら応じてくれるかしら?
やだぁ!あんた歳を考えなさいよ!
それに・・・


やべ〜////俺より年下とかないだろ!
憧れるよな〜
知ってるか?今アカデミーで一番憧れている忍びは火影さまじゃなくてうちは上忍だって!
まあ火影様は見た目普通のじいさんだし仕方がないさ
おいおい、まあ俺もアイツらの立場ならそうなっているけど・・・
そりゃあ、







次期火影なんだから!!





***







俺には秘密がある。
まあ人間なんだから秘密の一つや二つあって当然だ。
だがその秘密が「俺、実は前世の記憶あります」だったら?


実際これは本当だ。でもこれを聞いてその人の正気を疑うのも世間の常識になっている。

だってそれが証明できればいいがあろうことか俺の場合「前世ではこの世界は漫画の世界で今世の俺はその登場人物に成り代わって生まれてきたんだ!」なんて口が裂けてもいえない。因みに成代わったキャラにもよるが、俺の場合特に絶望的なキャラだったのが笑えない。



ここは漫画の世界である、それもジャンプの中でも危険な方の・・・。

前世でもし生まれ変わるならこの世界がいいな〜というこれもまた人には言えないことを妄想したことがあった。

その時は、銀魂がいいな〜と思っていた。

他に好きな作品ならワンピースとかトリコとか色々あるけどそれは少年向けのバトルアクションが気に入ったのであって、その世界で生きていくなら平和がいいからだ。一瞬テニプリも考えたけどあれは最早テニスじゃないボールを使った格闘だろ?黒バスは俺がバスケ出来ないからつまらないしキセキの世代とか怖い。


 そう、間違ってもナルトの世界に住みたいなんて思ったことがなかった。だってあれ主人公が生まれた年は九尾でしょ?12年たったら木の葉崩しで里ぶっ壊れるし、16年たったらまた戦争だよ?木の葉がいやなら他の里は?と聞かれてもそもそもあの世界そのものが危険であって何が起こるか本当に未知の里になんて住む度胸なんてない!!



でも生まれてくる子どもは親を選べないし、住む場所も選べるはずもない。それを理解できたのは自分がその立場に立たされてからだった。



そもそもだ。俺の死因は都会に降った雪で交通がぐちゃぐちゃになって押し合う人々の波から弾かれホームの階段から落下。

猫みたいに身軽に体を捻って着地何て芸当中高万年文化部に所属していた奴に出来るはずもなく、あっけなく即死した俺は記憶をもって転生してしまったのである。


おぎゃーと生まれて数日、自分に話しかける両親の言葉から読み取った衝撃的事実は・・・





「お前はうちは一族の嫡男として将来は里のため、火影さまのため、立派な忍びになりなさい」
「もう、お父さんったら・・・この子はまだ赤ちゃんですよ?ね〜明?」



お母さん、美人ですね。
お父さん、イケメンですね。顎割れているけど。




ウギャアアアア!!赤ん坊が死に物狂いで泣き叫ぼうが誰も気にしてはくれなかった。




うちはイタチに成り代わりました



itachi
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