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鳥籠の中の王様


架耶様リクエスト

幻影(波風ミナト妹転生主人公カカシ夢。微復活混合世界)でミナトさんたちが生存していた場合


***




クハハハハ・・・・舞い戻ってきましたよ、完結作品から。

すみません冗談です。お久しぶりです名前でございます。

12年前、クシナさんが出産する際里を襲った仮面の男は出産後苛立っていたクシナさんの右ストレートで仮面が割れ、死んだと思っていたオビトくんだと発覚。吃驚する私たちでしたが出産自体極秘裏だったのでオビト君の事情も事情ですしカカシ君が監視するということで咎はありませんでした。

数年前私の虚部隊にも里抜けした霧隠れの里の再不斬くんと白くんを招き、前よりも安定しています。
ナルくんもすくすく成長し、つい先日無事アカデミーを卒業しました。担当上忍はカカシ君です。副担当は徐々に更生してきたオビト君。

時が経つのは早いな〜私もすっかり30です。ミナト兄さんは40近いのに何故か20代前半にしか見えないから一部で大蛇丸さんより不老っぽいと噂されているとか。再不斬くんも就任時から変わっていない写真をみて「お前の兄貴化け物か?」と真顔でいいました。否定できない・・・。

ところで何故か毎日カカシ君と会いますがそれと同時にミナト兄さんにも会います。
そう、この間も



詰め所に入ると飛ぶように走り寄ってくるカカシ君に「(いつも元気ですね)おはよう」と挨拶しました。
私が来るまでオビト君と任務の話でもしていたのでしょか?恐らくカカシ君がいたであろう不自然に空いた空間に書類を持ったまま止まっているオビト君の手がありました。

「あ、あの/////ここここ今度!その、お祭りですね!」

「そうですね」

「それで・・・あ〜お、俺と一緒に『カカシ』・・・先生?」

「あ、兄さんおはようございます」

「ん!名前おはよう。カカシ、君、祭りの日警備担当だからね」


キラキラオーラの兄さんは朝日に負けないくらい眩しいです。何故かカカシ君が落ち込んでます。屹度お祭り楽しみだったんですね、当日担当ならいけませんもの。私も年甲斐もなくお祭りは好きですから当日カカシ君の代わりに屋台を回ってきてあげましょう。

「名前は今年も俺と行こうね!勿論クシナも一緒だよ」


そして毎年兄とそのお嫁さんと一緒に周るんです。恥ずかしながら人ごみは危ないからって二人に手を握られて。
ナル君は幼馴染のサスケ君と遊びますから私もそっちにいって二人っきりにしようと気を利かせようとするんですが二人が止めるんですよね。
あ、じゃあ今朝クシナさんが浴衣を引っ張り出していたのもこれが原因か。成程。


目の前で「俺の妹とお祭りに行かせるわけないでしょ?」と笑顔で語るミナトは妹に気づかれないように背中を押して火影室に連れて行った。
カカシはこの十数年全く発展しない関係に毎晩枕を濡らせ、今も詰め所の隅でのの字を書いていた。

彼を慰める気はオビトにもなく、一時間後詰め所に入ってきたアスマがめんどくさそうに、だが放っておけないから仕方なさそうに慰めたのだった。



***



お祭り当日です。私は今両手に花ですよ!右側にミナト兄さん。左側にクシナさん。
兄さんは渋めの色の浴衣でクシナさんは赤毛が映えるオレンジ色の浴衣。普段緑のワンピースをよく着ているので目新しいです。
私は二人がチョイスした白地に青トンボ。

大人三人が仲良く手を繋いでいるのはやっぱり目立ちますが・・・気恥ずかしくても嬉しいので手は離せません。



じ〜・・・・
じと〜〜〜・・・・

「カカシキモイ」

「酷い!お前それでも親友かよ!オビトの薄情者」

祭りに来て浮足立っているはずの周囲も思わず足を止めて注目してしまう三人は目立った。
じと目でそれをやや離れたところから見つめるカカシを害虫でも見る様な目で見たオビトにカカシは敏感に反応した。

今のカカシはとても繊細なのだ。ちょっと突いただけで飄々とした態度が崩れ落ちるほど脆いのだ。
流石に同情してしまうがオビトだって命は惜しい。


「お前の味方をしたら俺がミナト先生に殺される」

「だからって!ちょっとくらい手伝ってよ!」

「アスマにでも頼め」

「あの熊に云ったら紅にバレルでしょ!」


そう言えばあの熊は紅と付き合っていたな。紅は名前さん厨だしすぐミナト先生に密告するしな。
しかしここ数十年ずっとこんな感じで彼是と理由を付けては先生に邪魔されているカカシを見ていると哀れだ。しかも肝心の本人にはその想いも気づいてもらえてないし。


「よし、こうしよう」

「いやだ」

「まだ何も言っていない」

「聞かなくてもわかる」

「お願いオビト?」

「リンの真似をするな、気持ち悪い。俺のリンが穢れる」

「・・・お前のじゃないでしょ」

「・・・・・なら益々協力したくなくなった」

「あー嘘嘘。オビトとリンはお似合いだよね」

「ふん!当たり前だ」

「(単純だな)」


オビトとカカシは気づいていないが男二人が顔を近らめこそこそ話しているのだ。目立つ。一部の色めき合う女性陣を除き、子供に「近づいちゃダメ」と言い聞かせている。

「なぁあれってカカシ先生たちじゃねぇ?」

「ああ、オビトもいるな」

「何やってるのかしら(おっさん二人でお祭りとか?うわぁキモイ)」


三人の教え子にすらそんな目で見られていることは知らない方がいいだろう。





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