呟きというか日記
羽化石が真面目な事からふざけた事まで書く場所です。
デジモンストーリーサイバースルゥース ハッカーズメモリー感想
2017/12/23 19:35
「サイバースルゥース」が探偵が主人公であり、1つの事件を追っていくストーリーだとすると、「ハッカーズメモリー」は次々と独立した事件が舞い込み、それを脇役とされてきた人物たちが1つ1つ解決していくストーリーだったように感じます。要するに、「主人公ではない者達の物語」という宣伝に嘘は無かったように感じたという事です。
サイスルではイーター、更には岸部リエ、ロイヤルナイツといった敵(なんで敵なんだろうなこの人たち)の思惑が1つに結びついて大きな事件を引き起こしたのに対し、ハカメモは1つ1つの事件が独立している。サイスルがハッピーエンドだったとするとハカメモは……?と対比させる構造になっていて、遊ぶ前にサイスルを復習しておけば良かったと思います。
ここからはキャラクターごとに色々と振り返っていきたいと思います。
〇御島龍司
妹を想うが故に潰れてしまった人。「千歳が裏切るなこりゃ」という予想を裏切りまさかの彼が闇堕ちとは恐れ入った。何度電脳探偵に助けを求めた事か!!アラタと一悶着あるのは分かってたけど、まさか闇堕ちVS闇堕ちになるとは……。というか、アルカディモンが彼を通じて姿を現す事自体が予想外。誰かのためにやってきた事が全て裏目に出てしまい、守りたかった対象(=エリカ)に憎悪を向けてしまった龍司は見ていて辛かったです。
暴走してない時の龍司はすごく心強かったです。バトルでもワクチン種がいなくてナビットくんを直せないほどだったからありがたかった。サイバードラモンは言葉は発さないけど、アルカディモンに近付こうとする龍司を止めようとしたり、アルカディモン内部で龍司を守るなど龍司の事を大切に思っているのがよく分かりました。
改変後の世界では彼が感じて来た苦しみが原因ごとなくなってしまった訳ですが、与えられたハッピーエンドを改変前の彼本人がハッピーエンドと感じるかどうか……
〇今井千歳
まず私は彼に謝らなくてはいけない。「こいつ裏切りそう」とか「ルーチェモンかなんかが化けてそうな顔してんな」とか言って心の底からごめんなさい。あなたはフーディエの良心です(女癖は知らん)。
アラタが「ちょっとオタク入ってるけどフランクで色々知ってる友達」だとすると、千歳は「チャラいように見えるけど地味な俺とも仲良くしてくれる親切な先輩」みたいな感じ。でも軟派なだけじゃなくて、龍司に向かって言いたい事を言える芯の通った人。龍司の闇堕ちの原因でもあるけど救った人でもある……っていうかこの人働き過ぎでは。とにかく、プレイ前後で一番印象が変わったのは彼です。彼は私の予想を超えるほど「いいヤツ」で、なくてはならない存在でした。
パートナーのアンキロモンは千歳復帰の鍵になった重要な存在でした。バイトちゃんのエンジェモンとシャッコウモンになる展開(今作は多くのデジモンの進化シーンが容易されていてムネアツ)はツイッターでそれっぽい発言を見なかったら気付けなかった……気付くべきだった……。
〇乃木優/K
「こいつ闇堕ちしそうだな」と発売前から言われていたけど、蓋を開けてみたらなんと最初から闇堕ちしてた人。Kの正体はツイッター上で「ケイスケ説」「(K-カフェの常連だから)優説」「この仮面マタドゥルモンのズボンと同じ模様やんけ!マタドゥルモン関係やろ!?せやろ!?」などと予想されてきましたが、贅沢全部盛りってありかよ!!
本当にただの親友だと思っているのか不安になる言動・行動もありましたが、それは対等な関係でいたかった彼の不安の現れ(そうっつったらそうなんだよ)。
最終的にはKとしての経験を活かしてハッカーたちを集める大活躍をしてくれました。又吉さんの所でも述べますが、サイスル・ハカメモは「例え全てが無かった事になるとしても、彼らの苦しみは彼らが自分で決着をつける」所が好きなのです。彼の苦しみを彼は無駄にはしなかった。ところで、あの仮面結局なんだったんだろう……見逃したかな……
〇神代悠子/ユーゴ
出番は少なめだけどどちらの姿でも存在感がありました。そうか、初めから食べ物関連で近づくのが正解だったのか……
お兄さんもしっかりと出番があって、さすがは「物語の中心人物」。
〇フェイ
ハッカーズメモリーの「ハッカー」の1人であるため、サイスルの裏側で何をしていたのか沢山描かれていた人。ユーゴにたいする愛がこれでもかと押し出されていて……CEROCになったの貴女が原因じゃないですよね??勿論、ジントリックス(違)は彼女ばかり連れていてます。相変わらず厳しい人だけど、ケイスケくんを沢山助けてくれました。
〇ジミケン
実 家 の よ う な 安 心 感
〇又吉吾郎
今作でも大活躍の刑事さん。顔を見れば安心します。この人株が上がる事しかしてないなむしろ主人公なのではないか。
サイスルの感想で「この人の因縁に決着がついた事が本当に嬉しかった」と書きましたが、本作ではそれに関する物語が補完されていて、ますます嬉しくなりました。又吉さんがいなかったらゲームオーバーだったので本当にこの人が救われた事が嬉しいのです。
〇伊達真希子
前作よりも活躍度がアップした人。ロップモンと仲が良さそうで何より。この人にも又吉さんに負けず劣らず助けられました。……まさか龍司とフラグが立つとは思わなんだ……
〇真田アラタ
彼の「元ジュードメンバーとの確執」も補完してくれた今作ですが、まさか闇堕ち同士の対決になるとは……
最終的な決着は電脳探偵に任されることになりますが、彼もまた、あの世界に生きたハッカーであることがよく分かる作品でした。指名手配犯にさせちゃってごめんよ……ごめんよ……
〇白峰ノキア
今作でもデジモンLOVEな子。話がループし始めた時はどうしようかと……。アラタもそうですが、主人公が見ていない所で誰がどう頑張っていたのかがわかる良いお話でした。
〇岸部リエ
揺るぎない悪女。ユーゴを利用していたんだからフーディエを利用していてもおかしくはなかったですね……。病人と殴り合いを始めた時はどうしようかと。意外にもエリカの記憶をいじったりしてはいなかった模様。忙しかったからね。
彼女に限らず、ハカメモ視点だと最終決着が他人に委ねられてしまって不完全燃焼な事が多いのでサイスルをプレイしてからの方が安心できます。そうか、これが脇役の気持ちか……
〇末堂アケミ
結局詳しい過去はリエちゃんの日記でしか明かされなかったけど、これで良いのかもしれません。前作は彼のおかげで世界が救われたと言っても過言ではありません……が、本当にハッピーエンドになったのか?というのがこの作品で突き付けられました。次回作があるとしたら「アケミ☆マギカ 叛逆の物語」的なあれで改変された世界をアケミちゃんを救う事によって元に戻す……うそうそ。そんなこと思ってないわよ。
彼が自分のする事を「エゴ」と断じたのは、全てが変わる事は何を意味するのかを分かっていたからかもしれません。
〇天沢ケイスケ/主人公?
登場人物にさえひどい言われようのモブ顔ですが、その内面や行動は全くもって地味ではなく、ひょうきん者でプレイしていて楽しかったです。
モブだからこそ、個性的なキャラともいい感じにやっていけてたように思います(十分個性的だけどな!)。自分の在処を見失うエリカを励ましたり、Kに揺さぶられた時には逆に励まされたりなど、ストーリーが進むにつれていいコンビになっていくのが微笑ましかったです。もうすっかり主人公ですねこれは。「?」の存在なんかすっかり忘れてましたよ……。
そう。忘れていた。彼は主人公ではなかったのだ。
世界の改変を目の当たりにし、それを新たなる一歩として、問題が解決したと感じられるのは主人公の特権で、モブであるケイスケにそれは許されていませんでした。龍司とぶつかり合った事も千歳に色々教えてもらった事も、優と仲直りできた事もハッカー達や警察に助けられた事も全て無かった事になる。
しかし、それでも彼はエリカが死を迎える運命に逆らったようにモブとしての運命に逆らおうとしました。最後の涙はその証である……と思いたいです。
〇エリカ/ワームモン/フーディエモン
では、改変前の世界を記憶する事を許された主人公とは誰か?
私はもしかすると「デジモンストーリーサイバースルゥース ハッカーズメモリー」の主人公はエリカだったのではないか?と思います。
PVを見た時に「これはエリカ嬢の時代が来るな」と思いましたがマジで来たよ……。不機嫌そうに見えて結構親切だったりとか、甘党がいきすぎてるところとか、魅力的な所ばかりの少女でした。ワームモンもエリカの記憶を受け継いでもドジっ子のままだったり(檻の中に一緒に入っちゃったところ好き)と楽しい子でした。どうしてワームモンを起用したのか、と言えばやがてフーディエモンに羽化するからでしょうが、よく考えたら蝶モチーフと芋虫の組み合わせだと気付くべきでしたね……勿論気付いていた人もいたでしょうが、Kをマタドゥルモン関連だと言い張るのに必死で気付けませんでした。
エリカは同じく自己の曖昧さに悩むケイスケを通じて遂に(あるいは初めから)「自分はどこにいるのか」の答えを見つけましたが、自らの記憶から生じたイーターでさえも自分と言えるほどに「自己を確立」できていたのが印象的でした。彼女にとって「ハッカーズメモリー」は彼女自身である、というのがこの作品のタイトルをより感慨深いものにしてくれていると思います。
本来、末堂アケミのエゴによって「ハッカーズメモリー」は消えるはずでした。しかし、エリカは「わたし(記憶)は消えない」と兄に宣言した通りに消えなかった。そしてケイスケの頑張りは羽化した蝶が全て夢見た世界へ連れて行ったために消える事無く残った。この物語はエリカを救う事によって「ハッカーズメモリー」を助け出す物語だったと私は感じています。
PVに映っていた可愛らしいアニメーションはエリカの絶望の記憶であり、希望の記憶でした。ただお洒落なのではなく、ハッカーズメモリーのPVとして相応しいものだった事に気付いて震えてます。
皆が気になる「ハカメモはハッピーエンドだったのか?」ですが、私は「ハッピーエンドではあるがハッピーエンドではない」という微妙な意見です。龍司の項で述べた通り、改変前は「エリカを救ってフーディエに戻る」事がハッピーエンドでしたが結局それは叶いませんでした。しかし、改変後では龍司は不自由なく暮らしているのでウルトラハッピー……何が言いたいかと言うと、簡単に「○○END」と言えない所がこの作品の良さだと思います。
少なくともエリカが救われた、これだけは紛れもない事実であり、幸せな事だと思うのです。
っていい話で終われれば良かったんだけどなあ。私は私であるがゆえに、この作品からの呼びかけに全身全霊で答えなければならない。
そう、マタドゥルモン(CV:千葉繁)に……
……あのさあ、確かに私「マタドゥルモンがハカメモのストーリーで良い感じに活躍しますように」とか「Kの正体がマタドゥルモン関連だったらハカメモ3本買う」とか言ったけどさあ
そこまでやれとは言ってねーよ!!!!!!なんで大御所呼んじゃったんだよ!!!!!!!!!!
マタドゥルモン(CV:平田広明)といい、なんなの?私が過小評価しているだけで、声優さんが豪華になるレベルのメジャーデジモンだったの?っていうかなんでそんな重要なところにマタドゥルモンなの?なんで?この人攻略本でも隠されてる(フーディエモンと同じ扱い)なのなんなの?ブラックホールみたいに深く怖くて魅力的な甘い声がマタドゥルモンだなんて誰が思うかよ……。誰だよ「ハカメモのストーリーではマタドゥルモン出して、声を千葉繁さんにしましょう」なんて言い出した人……
羽生Pが私にリプライをくださったのってフラグだったのか……。ハンバーグを頼んだらステーキと札束でビンタされた気分だ……。
(※なんのことか分からないおともだちはこれに連なるリプライを見てみよう→コレ)
マタドゥルモンのイカレっぷりと千葉さんの高低差の激しいお声が良い感じにデジクロスしてて、なんで大御所呼んじゃったの……
しかもこいつ強い。強いっていうか混乱がウザい。一戦目はパニックガードが運悪く機能しなかったからなおウザい(その代わり、マタドゥルモンに罵ってもらえたぞ!やったね!よくねーよ!)。これ、もしかしてカードで猛威を振るった事を再現しているのでは……?
この恵まれようはもはやメジャーデジモンであり、これでは「マタドゥルモンがストーリーの最初から最後まで活躍しっぱなしになってついでに好感度上げられますように」なんてデジアド主役勢でさえ難しい注文をするか、ブラストモンをゲームに出せと更なる要求をするしかない……ハカメモ……恐ろしい子……ありがとうございます……本当にありがとうございます……4本目買った方が良いかな……。
余談ですが、このマタドゥルモン戦とラスボスは執念でマタドゥルモンにとどめを刺してもらいました。
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コメント
2017/12/31 16:21 謎のハッカーQL
乃木優説の私も勝利だった…
しかし、ほんとマタドゥルモン千葉よかったですね
いやらしい悪役として
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