戦闘

※ほんのりBL

冷気を纏ったつぶてが一直線にブレインへと向かって行く。
それを広げた翼で上空へと回避する。そのまま空中で一旦停止し、地上へと視線を向けた。
水色の髪が揺れている。彼、クラヴィンは微笑みを浮かべていた。癖っ毛の前髪を掻き上げバッと上空にいるブレインへと手を突きつけた。
光が掌へと集まり、一直線にブレインへと襲い掛かった。
彼の冷凍ビームをギリギリのところで躱すと、すぐに急降下する。
スピードを上げてクラヴィンへと突っ込んだ。
しかし、それを読んでいたのかすぐに腕を横へと振り払う。
氷のつぶてが精製され再びブレインへ襲い掛かった。

右翼へ一発。
右足に二発。
左頬に一発。

鮮血が飛び散るのも気にせずに突っ込んでいく。
彼の行動に僅かに驚いたのか、クラヴィンの動きが鈍る。


"彼ならありえる行動だよ"


そう自分に言い聞かせ、クラヴィンは地面を蹴った。
だが遅れた行動により肩に衝撃が走る。彼の空を飛ぶが当たったのだろう。
僅かに顔を歪めるが、すぐに笑みを戻す。
再び手を突き出す。今度はパリリッ、と電気が腕を通り抜け一気に放たれた。

ブレインはすぐに体勢を戻してその攻撃を躱す。
素早さで勝っているブレイン。しかし攻撃力ではクラヴィンの方が勝っている。


「さっさと倒れてくれないかな?」

「てめぇが先に倒れろッ!」


空に咆哮する。
ブレインの周りを蒼い光が包んだ。


「積むなんて……良い度胸してるね」


眼差しが鋭くなり、腕を横へと振り払う。既に見慣れた光景。
ブレインはクラヴィンを睨みつけたまま走り出した。
そして腕を振り上げた。光が発生し、鋭い爪へと変化していく。

二人の技が交差した。
服は引き裂かれ鮮血が飛び散る。

先に倒れたのはクラヴィンだった。
先程のブレインの攻撃が足を引っ張ったらしい。
衝撃に耐えられず、膝を折れ、力が抜ける。

その身体を、ブレインは支えた。


「……何するの?」

「……怪我、治してもらうぞ」

「はっ……勝手に行けばいいんじゃない?」


クラヴィンは珍しく敬語を崩した。
しかし、そんな彼の態度にブレインは軽くため息をついて、その身体を抱き上げた。
唐突の行動にクラヴィンは思考がついていかなかった。


「なっ……!何してるんだい!?」


また珍しく慌てる彼。
ブレインはニヤッと笑みを浮かべた。


「てめぇも慌てることあるんだな」

「ッ……」


何も言わずにブレインを睨みつける。僅かに彼の頬は赤かった。

喧嘩はするが、それなりに仲は良いのです。



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あとがき
戦闘だけ。ほんのりBLですね
いつも優勢に立ってる人間が介護とかされるのが好きです(語彙が足りない)
しかし相性的にはクラヴィンの方が有利ですよね(でもそんなこと突っ込ませない)
後、技とかの書き方……もうちょっと研究してきます


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