土方×初期沖田




「暇ですねー」

「暇ってお前、今一応仕事中だからね。がっつり攘夷浪士見張ってるからね」

「そんな事もあろうかとラジオ持ってきたんですよ、ラジオ」

「いや聞けよ」

「暇なんで聞きましょうや、ちょうどこの時間怪談やってるんで」

「……か、階段?」

「階段じゃねえよ怪談!怖い話!」

「怖い話…、いや怖い話はいいんじゃねえの?ほ、ほら今仕事中だし!?」

「まさか土方さん、怖いんですか?」

「は、はあ!?!?怖くねーし!?毎晩怪談聞きたいくらい大好きだし!?!?」

「ならいいでしょう」

「いいけど!?!?全然いいけど!?あー怪談楽しみだなあ!!!」

「土方さん汗やばいですよ?やっぱり怖」

「は?ち、違うからね!全然怖くねーし!」

「…じゃあかけますよ」

「ー…と娘が口にした時後ろから声が」

「…かた、さん」

「いやお化けなんかいねえし信じてねえし俺はそんなのにびびってなんかねえしべつに怖くねえし」

「土方ッッ!!!」

「うわあああああ!でたあああああ!すいませんでしたあああ!本当にすいませんでしたあああ!」

「いや、あたしお化けじゃねえし。土下座すんなよ気色悪い、てゆかやっぱりあんたお化け怖」

「違うっつってんだろォォ!お前本当殺すぞ!」

「それよりあんたなんでさっきからあたしの手握ってる訳?汗ばんでて気持ち悪いんだけど」

「それは、アレだ。攘夷浪士が出てきた時すぐ一緒にやっつけられるようにだよ!」

「攘夷浪士ならもう出てきましたけど」

「は!?なんでお前俺に言わなかったんだよ!」

「何度も呼んだのにぶつぶつ言って無視したのあんたでしょうよ」

「あ…、」

「全部あんたのせいですからね、馬鹿土方」



お化けが怖い
(素直になりゃいいのに)






2011/1203






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