「え、ええの?」
今日は委員会の日...。いつもなら結構楽しい委員会なんだけど、今日は違う。
「お、今日は名前となんか」
「あ、えと、謙也先輩...宜しくお願いします」
「どないしたん?最近元気ないやん?」
「えっ!何もないですよっ!」
入ってきたのはもちろん謙也先輩。なんで一緒になるかなあ...。好きって自覚したばかりだから、顔もまともに見れない。
「ほんならえんやけど」
「ほら、謙也先輩!仕事しましょっ!」
「お、おん」
わたし達は放送委員としての仕事を始めた。けど、隣の謙也先輩にばかり意識が集中してしまい、CDボックスを落としてしまった。
「うわああっ」
「あー、もう、なんしてんねん!」
「す、すみませんっ!!!」
「大丈夫か?怪我ないん?」
そう言って私の落としたCDを拾ってくれる謙也先輩。
「あ、ありがとうございます...」
「やっぱ、おかしいな...なんかあったんか?」
「な、何もないですって!!」
「ほんなら、風邪?」
「え、ちが...」
先輩はケロッとした顔で私の額に手を当てる。それだけで私はおかしくなりそうだった。
「あっつ!!熱あるんちゃう!?」
「そ、そんなことないですから!!これは、その...」
「ん?」
「と、とにかく!離れてくださいっ!」
私はそう言って謙也先輩を突き放した。
「すまん、嫌やったよな?触ったりしてすまんな」
「あ!いや、それはいいんですっ!」
「え、ええの?」
「先輩!早くCDかけましょう!」
私は全て拾い終え、CDをかけた。
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