不思議
私、 苗字 名前は
ただ今最悪な状態。
あの赤司くんとふたりきりなんて
もう、おかしくなりそうだった。
(ど、どうしようっ)
「 名前?どうしたの? 」
「えっとー、なんでもないっ」
「そうか、」
なんで私が赤司くんとふたりきりかというと
部室にひとりで片付けをしてると
いきなり練習中のはずの赤司くんが入ってきた。
別にいいけど、それから約1時間。
いっこうに出ていかない。
(はやく、でていかないかなあ)
「あ、赤司くん?」
「なんだい?」
「練習行かなくていいの?」
「ここに、僕がいることが嫌?」
「えっ、そういうわけじゃあ...」
「ふうん、じゃあいいよね」
「う、うん」
少し沈黙が続いた。
「僕のことが嫌いって分かってるんだ」
「えっ!」
「 名前は僕のこと嫌いだろう? 」
「嫌いじゃない、よ?」
「好きでもないよね?」
「ええと...」
「いつも、もっと仲良くなろうと思ってたんだ」
「ちょっ!」
「はあ...」
詰め寄ってくる赤司くんに
少し怯えてしまった。
すると赤司くんはため息をついて
「こういう僕の行動が 名前に嫌われる原因だね」
切なそうにそういって
部室を後にしていった。
君と私の不思議な空間
(わからないよ、君のこと)
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