じゅうわ
もう少しで校門。そんな時だった。
「名前!」
「パパ!ママ!」
私がここに進学したと知っていたかのように、パパとママが誠凛に来ていた。
「元気にしてたか?叔母さんのとこでいい子にしてたか?」
「ママ、心配したのよ?今日はお姉ちゃんに聞いて誠凛に来たの」
「私は大丈夫!それより、あっくんは...」
「敦は秋田にいる。名前のこと、あいつは誰より気にかけていた」
「それより入学式はいいの?」
「え、行くべき?」
まあ、パパとママに会えただけで今はいっか...。あっくんにはまだ会えそうもないし、入学式に出ますかな。
「お前、結局入学式出るのか」
「ふふ、あのねー、パパとママが来たの」
「だから口元緩んでんだな」
入学式に間に合ってなんとか怒られずにすんだけど、大我にはニヤついた顔を笑われた。アメリカってレディファーストの国じゃないの!?女の子には優しくしないと!!!!
そんなこともどうでもよく思う、幸せな気持ち。あっくんに会えたらもっと幸せだよ。
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